ルアートラウトのアタリ
魚影真っ黒、水深が浅くて透明度の高い「小菅トラウトガーデン」。
そんな優良エリアで、偏光グラスをかけてヒットするまでの様子を観察すると、手元にアタリが伝わる前に何度もルアーを咥えて離しています(ショートバイト)。
トラウトがルアーを捕食してから吐くまでの時間は概ね1秒以下と言われています。
水中では、驚くほど早い一瞬の出来事(ショートバイト)が繰り返されているのです。
ショートバイトを掛ける
お助けルアーのトルネードを巻いても、バベコンを落としても…竿先や手元にまったくアタリが出ない事の方が多い場合、ショートバイトが原因かもしれません(単純に魚影が薄い場合もあります💦)。
釣りのウマい人は、リールを巻くわずかな抵抗の変化や違和感、ラインの入水角度、水面の波紋やテンション・糸ふけ(たるみ)などでアタリを判断します。
具体的には、一定のリズムで沈んでいるラインが一瞬止まったり、逆に一瞬早く沈む、急にラインテンションが抜けたりするのを、瞬時にアワセなければ掛からない事がほとんどです。
少しでもライン変化を意識して、今まで気付かなかったアタリを拾うため「見えるPEライン」の必要性が重要になります。
アタリの数に対してキャッチ率を上げるのは釣りの腕と言えますが、まずはアタリに気付かなければ始まりません♬
縦釣り・ボトムが効果的
今回ご紹介する視認性の高いPEライン(太め)に限って言えば、巻きの釣りより縦釣りとボトムのデジ巻きと相性抜群!
巻きの釣りでも効果が無い事はありませんが、1gを切るマイクロスプーンだと飛距離が伸びないのがデメリット。
また、クランクなど自重のあるルアーを巻いていると、ラインテンションは張り気味となる為、糸に変化が出難い事もあげられます。
縦釣りでも1g以下の豆ルアーは使いますが、この場合PEラインの比重(0.97)によって超スローフォールがキマルのがポイントです!
ただし、どなたでもライン変化が分かりやすいのがボトムのデジ巻きとなります。
ルアーがボトムに着底したらラインテンションは必ず抜けるので、巻きや縦より水面に漂う糸の変化に気付きやすいので、
…のです!
PEラインは水に浮く
前述したように、PEラインは原糸が100%超高分子量ポリエチレン(Polyethylene)の場合、その比重は0.97となります。
つまり、水の比重が約1.0(海水の比重は約1.02〜1.03)ですから水に浮く糸…という事です。
最近ではポリエステル(1.38)や、高比重フッ素繊維(2.30)など比重の高い繊維とPEを組む事で、水より重い複合PEラインもあります。
しかし、高比重と明記のないPEラインはほぼポリエチレン100%の水に浮く糸。
餌釣りやフライフィッシングで使われる「浮き」のような浮力はありませんが、ルアーのテンションが抜けた瞬間に、
…と、水中を漂う低比重のラインです。
つまり、表面張力も手伝って水面に浮いた視認性の高いPEは、小さなショートバイトを釣り人に教えてくれるウキのような役割を果たすと言えるのです!
フライが釣れる理由
ルアー・フライが混在している釣り場の場合、フライのインジケーター(マーカー≒ウキ)の釣り人だけ入れ掛かっているのを見た事があると思います。
ラインテンションが常に張っているより、テンションが抜けた瞬間にバイトが集中するのはエサ釣り経験者ならご存知だと思います。
つまり、釣り名人の格言通り、
※魚が捕食しやすいのは、糸のテンションが抜けて餌(ルアー)が自然に漂う瞬間である。しかし、張りすぎればアタリが遠のき、緩めすぎるとアタリが出ない。ゼロテンションという言葉もあるが、実際には張ったり緩めたりの繰り返し。その絶妙な糸の張り具合(アソビ)の事を指す。
…に通じる所があると思います。
あ、コレは「みらどり」の迷言です笑♬
僅かなアタリをウキの変化で合わせる
糸を張り続けるとアタリは出難く、出たとしても魚が違和感を感じてショートバイトになりやすい。
そこで、インジケーターでフライを水中にふわふわと漂わせバイトを誘発。
バイトの瞬間、違和感を与えないインジケーター(ウキ)が動いた瞬間に合わせるので、フライだけ爆釣…という状況が起こるのです。
これと同じ事を、縦釣りやボトムデジ巻き時の、
…で行うと、1投1アタリを経験した事がありました(1投1匹ではないのでご注意下さい笑)♪
PEラインの太さと視認性
PEラインの号数表記と実際の太さについては【釣り糸業界の裏話】として過去記事に掲載致しました。
しかし「見えるPEライン」を選ぶ際、各メーカーの号数表記通りに比べると見え方が全く異なるので注意が必要です。
どんなに発色の良いカラーでも、PEラインの号数が太いほうが圧倒的に視認性が良くなるからです。
同じ0.2号表記でも、釣糸JAFS基準を遵守しているメーカーより、一回りも二回りも太いPEラインが存在しています。
主に安価な海外製PEラインに多いのですが、日本製メーカーの中にも、
…というメーカーがあるのでご注意下さい笑。
みらどり 日本で販売されている釣り糸は、概ね日本製である事が多いのですが、その太さや強度表示はデタラメである事はあまり知られていません。 わんだまん えー?!「MAID IN JAPAN」を信用していたのにー!日本の工業製品の[…]
0.2号=0.3号?
視認性を最優先するなら、釣糸JAFS基準遵守メーカーなら0.3号。
それを気にしないメーカーなら、0.2号(遵守メーカーの0.3号と同じ?)が良く見えます!。
これ以上太くすると、飛距離やルアーアクションに影響が出るのでこの太さが上限です。
逆に、細くすれば飛距離や軽量ルアーが使えるようになります。
号数表記通りの信頼のおける(釣糸JAFS遵守)よつあみ・ゴーセン・東レのPEラインなら、現状0.15号が最細だと思いますが、
同じアイテムの号数違いで、スプールに巻かれている糸を比較すると、細いPEラインの色が薄く見えるのは太さの違いによる所が大きいようです。
視認性の良いカラー
もともとPEラインは染色が乗りにくい(接着性が低く塗装し難い)ので、新品購入時に色が濃くても使えばいずれ落ちます。
しかし、使い始めから見難いカラーを選ぶ必要はありませんよね?
人によって見えやすい色が異なったり、天候や時間帯による明るさの違い、水面の色、お使いの偏光グラスのカラーなど…。
視認性の条件次第で見え方に差があるので一律ではありませんが、一般的には信号機の注意カラーである赤と黄色が目に入ると言われます。
表題の写真のPEライン、あなたにはどの色が見やすいでしょうか♪
単色よりマーカー入り
また、糸の変化を見るのに単色では分かり難い事があります。
糸ふけはなんとなくシルエットで分かりますが、縦方向のライン変化はマーカー(色の目印)が必要です。
写真の中で、マーカー入りはモーリスのマークエディションサイトオレンジと、よつあみのXブレイドアップグレードX4の2つだけ。
表題の写真を見てもわかるように、決してよつあみのXブレイドが見えないという訳ではありませんが…バチッと映えるのは…。
はい、モーリスのサイトオレンジに決まりましたね笑♪
モーリス スーパートラウトエリア マークエディション サイトオレンジ
正直太いです…。
0.2号表記で、他社の0.3号相当の標準直径があるように思います。
いや、指で滑らせても太い事がハッキリわかるほど太いです笑。
また、マークエディションには0.15号と0.175号が設定されていますが、釣糸JAFS遵守メーカーの0.2頭、0.25号と同等の太さがあります。
視認性ではなく、本当に細いPEラインが必要ならバリバスのPEラインはオススメ出来ません。
しかし今回検証している、
…という点では、100点満点です♬
太い糸は視認性が良い…というだけですケド笑。
糸メーカーの号数表示がデタラメなので、なんだか良く分からなくなってきましたが…釣糸JAFS遵守メーカーなら0.3号、そうでなければ0.2号がおすすめです。
偏光グラスと併用で視認性UP
偏光グラスのカラーには、ウキや目印の赤やオレンジ系統の色のコントラストを引き立てる赤色強調というのがあります。
特別「赤色強調」と記載が無くても、ライトブラウン・オレンジ系の偏光レンズをお持ちなら、今回ご紹介したサイトオレンジとの相性が良いと言えるでしょう。
また、裸眼に近いオールラウンドカラーのトゥルービューや、フェザーグレイでも水面の乱反射を抑え視認性はUPします。
赤色強調カラーをわざわざ買う必要はありませんが、偏光グラスを1本もお持ちでなければ、
…為の必須アイテムです!
偏光グラスのカラー選びに迷ったら、こちらの記事をご参照下さい👇
みらどり いやぁ〜、タイトル画像を見るとつくづく無駄使いしたと思いますね...涙この記事にたどり着いたあなたも偏光グラス選びで迷っているのでしょうか?だとしたら、「みらどり」のように迷宮に入り込む前にバシッと最適な1本に巡り合って欲しい[…]
縦釣りと相性バツグン
ちなみに、見える糸というのは軽量ルアーのフォールでアワせる縦釣りとの相性抜群!
クロダイのヘチ・落とし込み釣りなども、ゆっくりエサを落とす時の海中に引き込まれる糸の変化でアタリを拾います。
コレが分からないと釣果は3分の1以下…と言われるほど入門・初心者にとっては壁が厚いジャンル。
エリアトラウトの縦釣りも糸の変化でアワセるのですが、コレがなかなか難しい…💦。
黒鯛釣のヘチ・落とし込みより糸が細い事が原因の1つで、ただ豆ルアーを使えば誰でも釣れるというモノではありません。
「みらどり」が縦釣りを苦手とするのは、釣りのセンスが問われるからだと改めて実感しました苦笑。
バベコンジャイアントでボトムを攻める
そこで、見えるPEが有効で縦釣りより簡単?なボトムの釣りで使用した所、
…と「みらどり」も大喜び笑♪
特に、自重があり着底後にしっかり糸が張り、ライン変化がわかりやすい「バベコンジャイアント」との相性が抜群だと発覚!
底が藻だらけでルアーが沈んでしまったり、根掛かりするほど起伏が激しいエリアでは使い物になりませんが、プールフィッシングでは大活躍しました。
みらどり まいど!道具は一流、釣りの腕前は三流の「みらどり」です♬2021年にフェザージグが禁止になって、ますます釣れなくなったプールフィッシング💦。釣りウマな方は隣でバシバシ釣るのですが、フェザー禁止になってからは1日釣っ[…]
スプーンの巻きでアタリが無い時
スプーン・クランク・ミノーにトルネード…。
表層・中層・底から巻き上げ…何を巻いてもアタリが無い時、ボトム(底)でアタリ連発する事は良くある話ですよね♪。
糸ウキのように、ラインテンションを抜いた後のゼロ感覚の状態でも、明確にボトムのアタリを教えてくれる見えるPEライン。
ぜひとも、
…で、釣れない時の奥の手をお試し下さい♪
バッチリ見えるPEラインで釣りを楽しむ♬
今まで見逃していた魚からの数多くのアタリ…。
視認性の良い見えるPEラインで、繊細な糸の変化を見てみませんか?
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
(:D)┓ペコリンチョ