一般的な桃やメロン、ぶどうの糖度をも超えた「プレミアムミニトマト」のお味は実際どうなのか?をご紹介したいと思います
なんか発酵した醤油のような味だったと言っていたような…。
(心の声:いきなり答えを言っちゃって…少しは空気を読んで欲しいかな)
糖度だけでは測れない、果物(ミニトマトは野菜)の美味しさを決める「糖度と酸度の相関関係」についてのコンテンツとなります。お暇な時にでも一読頂けると幸いです!
糖度が20度を越えてもミニトマトはミニトマト
表題の問答で、「ちきちき」さんが空気を読まずに結論を言っちゃってますが…。
果物の糖度は、あくまでも美味しさの1つの目安でしかありません。トマト嫌いの妻には、糖度20度を越えたミニトマトでも「トマト」は「トマト」。
実際に、最高糖度を叩いた糖度24.3度のつやぷるんゴールドは少ししょっぱいような、発酵食品のような味がしました。
しかし、それ以前に収穫した糖度20度のつやぷるんゴールドは、今まで食べたこと無い「甘さ」だけが際立っていました。
もはや、
…でした♪。
それでも、筋金入りのトマト嫌いの妻に食べさせると素直に「不味い」と言われましたケド笑…。
人間の感じる味覚は、糖度だけでなく酸度や旨味などを総合して判断する為、甘いと感じるかどうかは酸度との関係性も重要です。
家庭菜園で樹上で完熟させた場合、糖度が上がらなくても酸度が減少するので市販のミニトマトより甘く感じるのです。
下記の表に、一般的な果物の糖度・酸度・糖酸比と、「みらどり」が実測した糖度を記しておきます。
「みらどり」の実測値以外のデータは(株)アタゴの「酸度計データブック」や、農林水産省「果樹をめぐる情勢」のデータを元に穴埋めしました。
この実測値を見ても分かる通り、一般的な目安とかけ離れている数値もあります。
果物の価格やブランド、品種により平均的な糖度を決めることは無理なので、あくまで参考程度に御覧ください。
品目 | 糖度(%) | 酸度(%) | 糖度/酸度 | 糖度実測値(%) |
グレープフルーツ | 10.0 | 1.2 | 7 | 10.6 |
みかん(名品) | 12.1 | 1.0 | 12 | 13.6 |
桃 | 13.0 | (0.3) | (43) | 10.1 |
メロン | 14.0 | (0.25) | (56) | 11.2 |
りんご | 15.0 | 0.4 | 38 | 12.9 |
ぶどう | 17.5 | 0.8 | 22 | 19.4 |
ミニトマト | 6.0 | 0.45 | 13 | 9.5 |
フルーツトマト | 8.0 | 0.7 | 11 | 24.3 |
レモン | 10.0 | 4.5以上 | 2 | 8.3 |
()内の数値は一般論です
酸度についても、いつか自分で計測したいと思っているのですが…「糖度計」と異なり「酸度計」は高すぎて購入出来ません!
なぜコレほど高いのか…?!
いつか必ず手に入れて、自分で育てたミニトマトのリアルな糖酸値を知りたいと思います!
果物の糖度を実測してみる
一般的な糖度と比較して「ぶどう」を越えた自家栽培のミニトマトですが、育て方で糖度は一般値を大きく越えてきます。
数万円も出せば、糖度が20度を超えるメロンも購入出来ますし、糖度27度をマークしたぶどうも存在しているようです。
しかし、実際に普段「みらどり」の食べているスーパーの果物の糖度がどれほどか実測してみました。
まずはレモンの糖度実測
糖度を比較する上で、糖度が高くても甘くない事を確認する為にレモンの糖度を計ってみます。
参考データ上では、糖度10度あるが酸度が4.5以上の為「甘さ」を感じないようです。
1個98円の安価なレモンでは、平均糖度10度まで行きませんでした。しかし、糖度8.3は一般的なミニトマトの糖度と同じです。
ミニトマトなら完熟していれば、十分に「甘くて美味しい」と感じるレベルの糖度ですが、実食すると…。
当然、
…ですよね。
仮に水分を抑制し、実を小さく育てて糖度を15度にしても…レモンはレモン、甘さを感じる事は無いでしょう。
糖度と酸度のバランスが、実際の甘さや美味しさに関係している事が分かると思います。
ちなみに、糖度計測したレモン果汁は市販のレモン缶チューハイなどに追い足しする事で「激旨レモンチューハイ」にして美味しく頂きました❤
完熟で収穫した「みらどり産ミニトマト」糖度実測
まず最初は野菜である「みらどり産完熟ミニトマト」のハニーイエローの糖度を実測します。
梅雨時期で曇りや雨が多く、まだ糖度が乗ってきていない第2果房の完熟ミニトマトです。
二桁糖度には届きませんでしたが、食べてみると酸味はほぼ無く「甘い!」と言える食味でした。
一般的なミニトマトの糖度は6前後で、酸度は0.45ですが、完熟摂りのみらどり産ハニーイエローの酸度を0.35と仮定すると糖酸比は27になります。
また、一般的なフルーツトマトは水分を抑制して小さく育てるので、どうしても酸度も高くなりがちです。
しかし、みらどり産のミニトマトは収穫を遅らせているだけなので、酸度は必然的に低くなります。
トマトらしい味覚が好きな方にとっては物足りない酸度ですが、トマト嫌いで甘さを求める「みらどり」にとっては、果物に近い美味しいミニトマトだと感じます。
グレープフルーツの糖度実測
近くのスーパーで購入した1個58円のグレープフルーツを実測した所、糖度は10.6でした。
一般的なグレープフルーツの糖度が10とありますので、安くても十分糖度が乗っていました。
また、酸度もそこそこある為「甘い!」とは感じませんが、「美味しいグレープフルーツ」というのが率直な感想です。
今回収穫したみらどり産ミニトマトより糖度は高いですが、甘さは糖度9.5のミニトマトの方が高いと感じます。
酸度計が無いので正確な数値は分かりませんが、グレープフルーツの平均糖酸比である7とすると、糖酸比27(仮定)のみらどり産ミニトマトの方が糖酸比が高くなる為「甘い」と感じるのだと思います。
1個249円の桃の糖度実測
普段はあまり買えない高級果物?である1個249円の桃…検証の為に購入!
甘い、不味いは時の運。
同じような価格帯でも、高級な桃以外はアタリハズレの差が大きく、食べてみるまで分からない桃。
糖度を実測するのは今回が初めてですが…いざ糖度実測!
お?!糖度が10を越えていればアタリの部類でしょう。
実際に食べてみると…
一般的な桃の糖度は13とありますので、決して高い数値ではありませんがハズレの部類ではありません。
この甘さで糖度10.1と疑うほどの「美味しさ」です。
糖度20のミニトマトも確かに強い甘さを感じましたが、水分が多く瑞々しくてほんのり甘い桃の美味しさには敵いませんね。
特に、グレープフルートを食べた後の桃の甘さといったら…幸せ❤
今回実測した中では、ぶどう、メロンに次ぐ3番めの糖度でしたが、美味しさは1番でした!
糖度だけでは果物の美味しさが計れない事を痛感した桃の糖度実測値でした。
1切れ99円のメロンの糖度実測
メロンの糖度も、価格で大きく差があることは容易に想像が付きます。
しかし、検証とはいえ桐の箱に入ったメロン様は、病気にでもならなければ食べれません(笑)
今回実測に使用したのは、広告の品で6分の1カットの1切れ99円の庶民的なメロンです。
一般的なメロンの糖度は14ですので、それより低い事は明らかですがいざ実測!
はい出ました。案の定一般的な14より低い糖度11.2度でした。
しかし「庶民派みらどり」の食卓にたま〜〜に出てくるメロン様と同じ美味しいメロンです。
桃と同様に、」糖度が10を越えていれば不味いとは思わないレベルであることが判明しました。
たまに、味も素っ気もない桃やメロンがありますが、恐らく糖度は10を切っていると予想できます。
いずれそんな「ハズレ果物」の糖度も実測してみたいと思います。
1切れ99円のメロンも、ミニトマトと比べれば月とすっぽん。
糖度が高いだけでは「美味しさ」は比較できない事が分かると思います。
1個248円のふじりんご糖度実測
一般的なりんごの糖度は15度なのですが、普段スーパーで購入している青森県産の「ふじりんご」の糖度を実測してみます。
ビッカビカに磨かれた「高級ブランドりんご」ではありませんので、並みの糖度が推測されますがいざ実測!
糖度12.9度。平均値よりやや低い糖度ですが、実食すると十分美味しいりんごの部類に入ります。
先に計測した桃やメロンより糖度は高いですが、酸度も若干高い数値なので感じる「甘さ」は桃やりんごには到底かないません。
しかし、糖度と酸度のバランスが取れていれば「美味しいりんご」と言えるでしょう。
より糖度を乗せる事で、高級ブランドのような「甘くて美味しいりんご」となるのですが、りんごはりんご。
平均糖度以下でも、十分「美味しい」事が分かりました。
1個あたり80円のハウスみかんの糖度実測
続いては、1パック398円(1個単価80円)のハウスみかんの糖度を実測してみます。
普段は絶対購入しない高級みかんですが、ブログ記事の為の経費という事で…。
一般的な糖度の品目に、みかん(ブランド)とあるので普段食べているダンボールみかんは計測しませんでした。
平均値は糖度12ですので、1個80円のハウスみかんの糖度はどれくらいでしょうか?
はい、出ました糖度13.6!
1パック398円のハウスみかんは、みかん(ブランド)の平均値を大きく越えてきます。
しかも、食べた時のあまりの甘さに、みかんとはこんなに美味しくなるものなのか?!と衝撃が走りました。
外皮が薄く、内側の皮も薄く、割ると皮が破けてしまうくらい繊細…。
普段食べているダンボールみかんのソレとはモノが違います。
ほのかな酸味は感じますが、それ以上に「甘さ」を感じるので、普段食べているみかんより酸度が低いことが推測されます。
1個248円の桃や1切れ99円のメロンとは異なる、柑橘類とは思えない甘さのみかん1個80円は決して高くないと思いました。
もう皮の厚い酸味の強いみかんには戻れないかもしれません(苦笑)
みかんと間違えて購入したマーコットの糖度実測
変な名前だな〜?と思いながら、見た目が「みかん」そっくりでしたのでスーパーで「みかん」のつもりで購入したマーコット。
帰ってから調べてみると、マーコットとはミカン科ミカン属ではありますが、マーコット種。
アメリカで生まれたミカン類とオレンジ類の交雑種、タンゴールと言われている品種だそう。
せっかくなので、実際に糖度を計測してみます。
おおっと!みかん(ブランド)の平均糖度12度を3ポイントも越えた糖度15度!
1パック8個で398円なので、1個単価は50円。
ハウスみかんよりお求めやすく、糖度も1.4度も高いです。
そして、いざ実食…うん、オレンジの酸味が強いね。
どうがんばっても、ハウスみかんより酸っぱく感じます。
オレンジが好きな方なら、このくらいの酸味があったほうが柑橘系を食べている感が出ますが、「みらどり」はハウスみかんを選びます。
外皮が厚くて剥きにくく、内皮も厚く口に残ります。みかんとオレンジの交雑種なので、みかんのように小さくなって糖度の上がったオレンジ…という印象です。
糖度が高くても「甘く感じない」良い例なので参考までにご紹介致しました。
1パック298円のぶどう糖度実測
最後に実測するのは、果物の中でも高糖度なぶどうを計測してみます。
今回イロイロと散財してしまいましたので、国産のぶどうは購入出来ませんでした。
普段食べている1パック380円の輸入ぶどう…の隅に置いてあった見切り品の298円で実測(笑)
赤いブドウと、緑のブドウでの糖度の違いにも注目です。
一般的なブドウの糖度は17.5ですので、スーパーの見切り品の赤ぶどうの15.7は値段なりと言ったところでしょうか?
桃やメロンに比べ、圧倒的に糖度は高いのですが、酸味も強いため「甘い」というより「美味しい」というのが率直な感想です。
糖度9.5のミニトマトと比べても、糖度が高い分「甘さ」もぶどうの方が高く感じます。
緑のブドウより酸味が強く感じる為か?少し酸っぱめのブドウに感じました。
一般的な糖酸比は22ですが、今回購入した赤いブドウは少し酸味が強いように感じます。
次は美味しい緑ブドウの糖度を実測。すると、1パック298円とは思えない平均越えの糖度19.4度をマーク!
これは美味しい訳です。今回検証した果物の中でもダントツの高糖度を記録しました。
普段赤・緑のミックスぶどうを購入すると、美味しいのま緑、体に良いのは赤…と思って食べていたのは間違いではなかったようです。
ただし、糖度は低くても桃やメロンには「甘さ」では負けているように感じます。
おそらく酸度が高いので、糖度19との相関関係でそう感じさせているのだと思います。
一般的なぶどうの酸度が0.8ですので、糖酸比は24と仮定すると、桃(33)やメロン(44)の糖酸比より低いのがその要因です。
また、みらどり産のハニーイエローの糖酸比は27と仮定するとぶどうより高くなりますが、甘さはかろうじてブドウの方が高いように感じました。
食べ比べた結果分かった事
それぞれの果物ごとに、美味しい!と感じる糖度や酸度は異なるようですが、一般的に糖度だけ高くても酸度も高いレモンのように「甘さ」を感じるのには相関関係があるようです。
糖度が低くても、酸度も低ければ「甘く」感じるという事も分かりました。
逆に糖度の高いフルーツトマトも、酸度が高ければ「美味しく」感じません。
プランターで美味しいミニトマトを育てる場合、糖度を上げるのと同時に、樹上で完熟させて酸度を落としてから収穫する事が大切です。
酸度計が無いので、みらどり産ミニトマトの糖酸比が推測でしかないのが残念ですが、いずれ清水の舞台から飛び降りる覚悟でポチッと購入したいと考えています…。
果物を美味しく食べる順番
また、今回検証したミニトマト、グレープフルーツ、桃、メロン、赤ブドウ、緑ブドウをそれぞれ食べ比べて分かった事は、食べる順番も重要だという事です。
糖酸比の高い方が甘く感じるのですが、糖度が低い果物から食べるより、酸度の高い果物から食べていくと、より「甘さ」を強く感じるという事が分かりました。
糖度の高いぶどうを最後に食べるより、酸度の低い桃やメロンを最後に食べたほうが、より「甘さ」を実感出来ます。
また、今回収穫したミニトマトの糖度は一番低かったのですが、それより糖度の高い(酸度も高い)グレープフルーツや、ブドウの後に食べると、よりミニトマトの甘さを感じられました。
何種類かの果物を食べる時は、ぜひ酸度の高い順番で食べることを試してみて下さい。より「美味しく」食べすすめる事が出来ると思います。
糖度と酸度の比較【検証】まとめ
糖度が高いだけでは「甘さ」は分かりませんが、酸度を下げればより甘く感じる事が出来るようになります。
1日も早く糖酸計を買えるように、このブログを応援して頂けると嬉しいのですが…。
樹上で完熟させたミニトマトが美味しいのは、糖度が高いだけではなく、酸度も下がることが美味しさの要因である事が分かりました。
品目 | 糖度(%) | 酸度(%) | 糖度/酸度 | 糖度実測値(%) |
グレープフルーツ | 10.0 | 1.2 | 7 | 10.6 |
みかん(名品) | 12.1 | 1.0 | 12 | 13.6 |
桃 | 13.0 | (0.3) | (43) | 10.1 |
メロン | 14.0 | (0.25) | (56) | 11.2 |
りんご | 15.0 | 0.4 | 38 | 12.9 |
ぶどう | 17.5 | 0.8 | 22 | 19.4 |
ミニトマト | 6.0 | 0.45 | 13 | 9.5 |
フルーツトマト | 8.0 | 0.7 | 11 | 24.3 |
レモン | 10.0 | 4.5以上 | 2 | 8.3 |
()内の数値は一般論です
また、どんなに糖度だけぶどうを越えたとしても、ミニトマトはミニトマト。遥かに糖度の低い桃やメロンに美味しさではかなわない事も実感しました。
それでも「みらどり」はミニトマトの糖度にこだわり続けます!
メロンや桃のように1万円を越えるような、特別なミニトマトの付加価値を目指します!
自分で育てなければ決して食べることの出来ない「究極のプレミアムミニトマト」を夢見て…。