24セルテートと24ツインパワー比較
発売前や発売直後の情報は、概ねメーカー・インストラクター・テスターさんのインプレが全てです。
そこで今回は釣り歴30年の一般人「みらどり」が、直近に発売された上位機種の使用感から24セルテートと24ツインパワーの考察をしてみたいと思います。
24セルテートについては既に発表された確定情報、24ツインパワーは歴代ステラ&ツインパワーからの予測情報にて比較します。
ボディ形状や機能面は概ね上位機種と同等である事が多いのですが、個人の予測・考察・感想ですのでプロフィールにある通り、
…という、気楽なスタンスで読み流して頂けると幸いです♫
24セルテートは22ステラよりボディ剛性は上?!
24セルテート一番の武器はズバリ
…だと思います!
残念ながらローターはZAION(カーボン樹脂)ですが、ピニオン・ドライブギアというスピニングリールの心臓部を保持するボディはAL(アルミ合金)。
22ステラのボディはMg(マグネシウム合金)で24ツインパワーは同じAL(アルミ合金)ですが、ダイワ独自のモノコックボディはフルメタルの22ステラをも凌ぐと考えます!
もちろん、ダイワ22イグジストよりボディ剛性が高いのが24ツインパワーの売り。
ボディ剛性は、巻き上げトルク・ギアの耐久性に影響しますから、19セルテートが人気があったのも頷けます。
ちなみにAL(アルミ)でもMg(マグネシウム)でも金属に変わりありませんが、耐腐食性を考慮した極限の状況で使用するオフショアビッグゲーム対応のSWモデルはフルALなので、剛性が高いのはALだと考えられると思います。
高剛性ボディのメリット
高負荷で巻いた時に違いが分かるのがボディ剛性。
スピニングリールの弱点は、ベイトリールに比べて巻き上げ力が逃げやすい点です。
ただでさえ平行に噛み合ったギア軸で回転させるベイトより、ドライブとピニオンが交差しているスピニングリールの構造は力の伝達に劣ります。
これを高負荷で巻いた時、たわみや歪みの出る樹脂ボディで受け止めるとどうなるでしょう?
ボディがたわむ→ドライブギアとピニオンの噛み合わせが悪くなる→よりいっそう力の伝達効率が低くなる→ギアの摩耗も早くなる…のです。
素材だけでなく、モノコックボディという構造でも24セルテートの巻き上げ力は24ツインパワーより上であると言えるのではないでしょうか?
24ツインパワーの半プラ問題
対する24ツインパワーは、リールフットを含むボディ素材は24セルテートと同じALですが、ボディフタがCI4+(カーボン樹脂)なのが最大のネック。
22ステラはボディフタもMgですが、構造上「モノコックボディ」の方が優れているのは否めません…。
…と考えるアングラーもいますが、実際「みらどり」もそう感じます。
よほど大きな魚とやりとりしない限り、ダイワのボディ剛性はオーバースペック…とも思いますがいかがでしょう(ステラ派「みらどり」の負け惜しみ笑)。
忖度抜きで素直に比較するれば、ボディ剛性は強靭・耐久テクノロジー「モノコックボディ」採用の24セルテートの圧勝と言えるのではないでしょうか?
ドラグ安定性は24ツインパワー
スピニングリールを形成する本体素材で、もう一つ重要なパーツがローターです。
縦方向にハンドルを回すと、横方向にローターが回転して糸を巻き取る為、このパーツの剛性も大切と言わざる終えません。
ローターの剛性が低いと、パーツがたわんで力が安定せずドラグの滑り出しにムラが出てしまいます。
予め設定した力でドラグが滑り出し、
…と、一定のトルクで出続け、ピタッと止まるのがドラグ性能の高いスピニングリール(特に密巻きだと綾巻きに比べドラグが安定する)。
逆に、
…と、出たり止まったりを繰り返すのが剛性の低い樹脂ローターのデメリット。
ATDドラグなどで滑り出しを軽めに設定して対処していますが、微調整が効かないというデメリットもあります。
この点がボディを半プラにしてでもメタルローターを手に入れた20ツインパワー〜24ツインパワーが一歩リードしているメリットです!
巻きのレスポンス悪化がデメリット
ただしローターの重さは巻き軽さに影響する為、金属ローターの24ツインパワーは樹脂ローターの24セルテートにレスポンスでは敵いません。
ALより比重の軽いMgを使用しているのが22ステラや24ツインパワーの小型番手(C3000以上はAL)。
さらに軽くするため、カーボン樹脂を採用しているのがダイワの22イグジスト・23エアリティ・24セルテート、シマノ23ヴァンキッシュです。
ドラグの性能・安定性は24ツインパワーの圧勝ですが、それを犠牲にしてでも低慣性でレスポンスを大切にしているのがダイワのスピニングリールと言えます。
願望を言えば、剛性を重視している24セルテートだけは金属ローターにして欲しかったと思います…。
理想と現実
個人的にはイグジスト・セルテートがローターを金属にしてきたら、シマノ一強のスピニングリールに変革が起こると思うのですが…。
なぜなら、最強の剛性を持つ「モノコックボディ」をシマノは使えませんが(グローブライド特許の為)、ローターをメタルにする事はダイワなら可能だからです。
ステラ派の「みらどり」としては、ステラがモノコックボディ…が理想ですが、現実的にはイグジスト・セルテートがフルメタルになる日が来るような気がします♫
防水・防塵性能は24セルテート有利
防水性能だけで考えるとシマノのXプロテクトの方が上。
しかし、定期的なメンテナンス(マグオイル点検)を欠かさなければ、リールにダメージを与える砂・ホコリなどの防塵性能はマグシールドの方が強いようです。
ただし、どちらも完全防水では無いため、水没による浸水は避けられないので過信は禁物。
水洗いだけで日頃のこまめなメンテナンスはしたことのない「みらどり」ですが、これらの防水技術のおかげだと感謝しています♪
特に海水使用の場合、
…が一番リールにダメージを与えます。
24セルテートに限らず、マグシールド搭載モデルは定期点検に出すことで寿命は大幅に伸びます。
22イグジストの「EXISTアフターサービスプログラム」は、末永く使って欲しいという「想い」の現れだと感じました。
巻き上げ力は24ツインパワー
ローターを金属にする事のメリットは、ドラグ性能だけでなく巻き上げ力にも影響します。
負荷を掛けた際ローターが変形するという事は、その分入力した力が逃げている証拠。
前述したドラグ性能の安定性と共に、カチッとした巻上げ力・感度にも直結。
24ツインパワーと24セルテートという比較にとどまらず、ダイワのリールにはこの点がシマノとの大きな違いとなります。
つまり巻き抵抗の大きなルアーやオモリ、大きな魚とのファイトで楽に巻き上げる事が出来るのが22ステラや24ツインパワーのような金属ローターです。
総合的な巻き上げ力は?
巻き上げ力は24ツインパワーとしましたが、前述したボディ剛性は24セルテートの圧勝です。
ボディ・ローターの剛性や駆動方式などを総合的に判断した場合、24ツインパワーと24セルテートどちらが巻き上げ力があるか…。
ソルティガ>ステラ>ツインパワー≧セルテート
いや、あくまで個人の感想です💦。
モノコックボディ+ボディ・ローターがアルミのソルティガが1番だとして、フルメタルのステラが2番…異論はありそうですが笑。
モノコック+ボディAL+樹脂ローターの24セルテートと、ボディ半プラ(足付きフタALと樹脂ボディ)+金属ローターの24ツインパワー。
コレも反論がありそうですが、人によってはセルテート≧ツインパワーとなりそう。
この順番の正解はわかりませんが、実際に使い比べた個人の感想と、
…という事でご了承ください笑。
2016年ダイワがモノコックボディをセルテートHDで初搭載した後、2020年にツインパワーを半プラにしてまで金属ローターにした理由がココにあると邪推しています。そうしなければ剛性で負けていた?
繰り返しになりますが、ダイワが金属ローターを採用すればこの順位は一気に変動するハズ…。
ソルティガ(AL+AL)>セルテート(AL+Mg)>イグジスト(Mg+Mg)>ステラ>ツインパワー
…には、それほどの破壊力があると信じて疑わない「みらどり」です♪
巻き心地と巻き軽さ
どちらのローターが良いかは、使い方によって異なります。
そもそもシマノ・ダイワさんの提唱するスピニングリールのコンセプトが違うので、どちらが最適かは個々のアングラーや釣り方によって異なるハズ。
ボディ剛性は高いに越したことはありませんが、ローターについては長所・短所を理解していれば好みの方を選べば良いでしょう。
シマノさんは巻き心地が良く、ダイワさんはハイレスポンスというのが「みらどり」の感想です。
ダイワの巻きの軽さ
昔からダイワのスピニングリールの方が巻き始めが軽く、止めたい時にピタッと止まるレスポンスが良いと感じています。
マグシールドにより少しマイルド(ヌメヌメ)な巻き感になりましたが、それでも駆動方式(シンプル一番カム方式)の違いもありキビキビと軽いのはダイワです。
抵抗のあるルアーや重いオモリを巻き続けるには少々ダルいですが、裏を返すと感度が良いとも言い換えられます。
低慣性ローターは巻き抵抗の変化を感じられる…とも言われ、釣りウマなアングラーなら武器になるそう。
どちらかと言えば、淡水・ライト系に最適なスピニングリール、また釣りウマなアングラーに好まれるリールだと認識しています。
マシンカットの巻き心地
ダイワのリールは、使う前から気持ちいい!
購入したばかりの状態でも、まるで数十回使用してギア馴染みを終えたようなヌメヌメした巻き心地が特徴です。
その理由は、マシンカット(冷間鍛造で高強度に仕上げた素材に、高精度なマシンカットをほどこす)による所が大きいのですが、反面若干ギアの耐久性が落ちるのも事実。
そこで24セルテートでは、従来イグジストとエアリティにしか搭載されていなった、特殊表面処理ギアを採用。
超々ジュラルミン製MC(マシンカット)タフデジギアを特殊表面処理することで、22イグジストと同等のギア硬度を手に入れました!
24セルテートは、モノコックボディと最上級のギア硬度により、長期間巻き心地をキープする事が可能な実用機と言えます♪
シマノの巻きの軽さ
回転初動は少し重いですが、一度巻き始めると勝手にスルスル回り続けようとする巻き抵抗の少なさがシマノの巻きの軽さ。
ひたすら巻き続ける釣りには、圧倒的アドバンテージとなる極上のフィーリングがシマノの真骨頂!
…のが、シマノの巻き軽さの特徴です。
しかし巻いて→止めてを繰り返すと、どうしてもオツリ(すぐには止まらない)が出るのも事実。
シマノがクイックレスポンスを謳った23ヴァンキッシュですが、23エアリティと使い比べるとやはりダイワの方がレスポンスが良いのは間違いありません。
マイクロモジュールギアⅡの巻き心地
シマノ上位機種のスピングリールで良く言われるのが、
カチッとしたリール全体の剛性のお陰か、駆動方式(複雑だけど密巻きに向くクロスギア方式)の違いがそうさせるのかわかりませんが、とにかく巻いていて気持ちいいのがシマノ。
歯面を細かくしたマイクロモジュールギアⅡの搭載から、明らかに別次元の滑らかなギアフィーリングの恩恵が大きいのかもしれません。
巻いているだけで満足♪
ルアーフィッシングは魚とファイトする時間より、ルアーを巻いている時間が長くなるのは必然です。
何百回とルアーをキャストしリールを巻いているだけで、
…と、楽しめる(自己満足)のがシマノのハイエンド機種の巻き心地だと思います♫
はい、ステラ派の本音が出てしまいましたね笑。
密巻きの功罪
世間ではイロイロな事が噂されているシマノのスーパースローオシュレート(超密巻き)。
細糸PEで食い込むとか、ラインテンションのかからない釣り方ではトラブル多発とか…。
…という二択のように言われていますが、糸の放出抵抗が良くなれば、必然的にキャストをミスった時にトラブルになりやすいのは間違いありません。
しかし、22ステラ100SSPG、22ステラ4000MHG、23ヴァンキッシュ1000SSPG、23エアリティLT-2000SPを1〜2年間使った「みらどり」の体感では、
…としか言いようがありません。
ライントラブルゼロという訳ではありませんでしたが、そもそも密巻きになる前のステラでもトラブルはあったので特に気になるレベルでは無かったというのが正直な感想。
200m以上キャストする投げ釣りの世界(シマノ キススペシャル)で、超密巻きは何年も搭載されているので、
…という事は、間違い無いと思います♪
23ヴァンキッシュと23エアリティを1年間使用した感想
と、ここまでは技術的な特徴とその感想でした。
最後にタイトル通り、ほぼ同スペックの上位機種をエリアトラウトで1年間使い比べた感想をダラダラと書き綴っていきます。
特に、密巻きが苦手とする「細PE」と、アンダー1gのルアーを常用した「ラインテンションが緩め」の状況でのトラブル。
結論から言うと、この使用条件でのライントラブルはありませんでした。
超密巻きのライントラブルは、シーバスで22ステラ4000MHGを使用した際、PE1号リーダー5号をインノット(PEとリーダーの接続がガイドの中にある状態)でのキャストで発生。
コレは「みらどり」の場合キャストで力みすぎた時に起こり、ライン放出が良すぎる事に起因しているようなので、アウトリーダー(ノットをトップガイドの外に出す)にする事で解決しました♪。
ナニカきな臭い大人の事情がありそうですが…これ以上は言及しないようにします💦。
巻き上げ力の体感は
24セルテートと24ツインパワーとは若干仕様が異なりますが、23ヴァンキッシュと23エアリティは同じ金属ボディのカーボンローター。
この2機種の巻き上げ力の体感は、圧倒的に23エアリティの方が格上に感じました!
コレはやはり「モノコックボディ」の影響が大きいという事でしょうか?
いや正確にはハンドル長の差もあるのと、ドラグゆるゆるで使用するエリアトラウトなので…う〜ん、どうでしょう苦笑💦。
また、フルメタルの22ステラ1000SSPGと23エアリティLT2000S-Pの巻き上げ力は、ステラがパワーギアという事もあってかフルメタルの勝ち♪
23エアリティ(Mgモノコックボディ+カーボンローター) VS 22ステラ(Mgボディ+Mgローター)勝負は、フルメタルのステラの方が巻き上げ力は強いと感じました。
ドラグ性能の印象
ヴァンキッシュとエアリティは同じカーボンローターなので、ドラグ性能の差はそれほど感じません。
そこで24ツインパワーと24セルテートと同条件の、金属ローターの22ステラと樹脂ローターの23エアリティドラグ性能の違いは…。
正直良くわかりませんでした。
ローターがたわむくらいの高負荷が掛かって始めて比較出来ると思うのですが、基本エリアトラウトはドラグゆるゆるで釣りをしているので、
たかが数百グラムで糸が出るライン設定、ZAIONローターがたわむハズがありませんでした。
細糸・ドラグ緩めのライトタックルの釣りに、金属ローターの必要性は感じないという事でしょう。
なんか、テキトーですみません!
リールの寿命(耐久性)
はい、コレもまだ1年しか使っていないのでわかりません…以上!
…では雑すぎるので、参考までにシマノ1995ステラ1000DH、ダイワ1999TD-Z2506Cの現状を比較。
使い方や使用回数は定かではありませんが、95ステラは未だ現役。
もちろん多少のゴロツキはありますが、巻き始めてしまえば十分使えます。
この辺が「みらどり」がステラ派の理由です♪
一方99TD-Zは10年でギアがゴロツキはじめ、今でもたまにピンチヒッターとして使用していますが巻き心地はもう、
…です笑。
モノコックボディと、マグシールドを手に入れた24セルテートに当てはまるわけではありませんので、ご参考まで。
3年後、5年後、10年後のリール寿命比較は、この記事に追記していく予定です!
それまでブログを維持出来ていればの話ですケド💦。
24ツインパワーと24セルテート総合評価【まとめ】
24ツインパワーVS24セルテート対決は、22ステラVS22イグジストの延長線上にあります。
どちらもメーカーのフラッグシップモデルと、
…の機能を兼ね備えているコスパに優れた実用機。
スピニングリールに何を求めるかによってベストな選択は異なるので、どちらを選んでも間違いは無いと思ます。
この記事をよんで、あたなに最適なスピニングリール選びの一助になれば幸いです!
最終的には、
…という事になりますケド笑。
グダグタと結論の出ない乱筆乱文、最後までお付き合いくださりありがとうございました!
(:D)┓ペコリンチョ