循環型家庭菜園でSDGsの種を育ててみませんか?
家庭菜園を始めた15年以上前から、自家製ぼかし作りに色々チャレンジしてきました。
ダンボールを使った堆肥作りや、ミミズコンポスト、庭に穴をほって埋める方法などを実践してきましたが手間や臭い、虫の発生などであえなく断念…。
しかし、昨年ようやく理想のコンポスターに出会うことができました♪
18Lプランター1つ分の場所(容量)でぼかし作りが可能な、アイリスオーヤマ「生ゴミ発酵器 EM-18」がとても使い勝手が良く、夢の循環型家庭菜園が可能となったのです!
毎日捨てていた野菜くずやコーヒーかすが、極上の自家製ぼかし肥料となりプランターで育てている野菜の成長を促進する…。
まさにSDGsに掲げられた1つにある「食料の生産性と生産量を増やし、持続可能な食糧生産の仕組み」だと考えます。
小さな事かもしれませんが、一人ひとりの意識が変わればSDGsの種は芽吹き、いつか必ずオンリーワンの花が咲くと信じています♬
プランターに命を吹き込む
自然の大地で行う露地栽培と、人工的で狭小な閉鎖空間で行うプランター栽培の決定的な違いは、
…だと考えます。
どんなに有機物がふんだんにブレンドされた高級培養土でも、ソレを分解する微生物が活発に活動する夏場だと用土の劣化(有機物の消費)は想像以上に早いモノ。
生物の多様性が失われた用土は無機質なただの土…。
買った時点では最高のバランスで配合された高級培養土も、1ヶ月後には物理的な保水性や排水性、通気性、保肥力が落ちてしまうのはこの為です。
…とは良く言ったモノですね。
水やりの頻度や温度・湿度など、わずかな環境変化で培養土の劣化が加速するのは致し方ありません。
自然界のバランス
人工的な環境ではなく自然の野山には、数々の微生物やミミズ・オケラ・小動物の糞尿など、有害・無害・有益・無益に関わらず様々な生命が入り乱れています。
これらが生み出す有機物は微生物の餌となり、分解されつつ土の団粒化や植物が利用できる養分となり地力UPに繋がるのです。
人間が肥料や堆肥など特別手を施さずとも、自然の野山では植物はすくすく成長しています。
逆にどんなに過不足なく肥料を与えても、砂漠のようなひからびたただの無機質な土では植物は成長出来ません。
大きな生態系の中では、人が何もしなくても自然界のバランスの上で成り立っているのです。
しかしプランターや畑という人工的な環境では、自然界のバランスは成立ないので人の手でそれを維持しなければいけません。
地力(ちりょく)を維持するには
何もしなければ崩れてしまう地力を維持するには、これまた人工的に「堆肥(有機物)を鋤き込み」バランスを調整していく必要があります。
野菜を育てるのに最適な良い土作りの要は、微生物の生態系が土の中でバランスよく保たれている事。
一般的に地力の高い土壌中に生息する微生物は、1gあたり約1億5千万〜2億程度いると言われています。
その微生物を最大限キープする為に、ぼかし肥料(有機肥料)が必要なのです。
プランターの枯れた用土に、何十億という命(微生物)を投入する事で、地力の高い最適な土壌環境を維持する事が可能になります。
つまり、家庭菜園において化成肥料だけ与え堆肥(有機物)を施さなければやがて地力は衰え、結果的に上手く野菜が育たなくなるのは必然なのです。
もちろん買えば簡単に手に入る有機肥料ですが、日常に出る生ゴミから作れば一石二鳥だと思いませんか?
自家製ぼかし肥料を作るのに必要なコンポスト
ご家庭で手軽に循環型家庭菜園を行うのに必要なモノは、
- アイリスオーヤマの「生ゴミ発酵器 EM-18」
- 専用のEM発酵資材「EM生ゴミ発酵促進剤」
- あると発酵促進につながる「米ぬか」
- 無いと始まらない「新鮮な生ゴミ」
…の4つだけ。
18Lプランター1個分の面積で生ゴミ発酵が行え、出来た一次発酵物を使い古した土と混ぜて二次発酵させると約100L分の自家製極上培養土が再生可能。
1、2番は買う必要がありますが、3、4番は無料で手に入るのでランニングコストを抑えた持続可能な家庭菜園が楽しめるようになります♪
家庭用コンパクト精米機
「みらどり」は玄米を、食べる分だけコンパクト精米機で胚芽米にしてから炊いているので「米ぬか」は生ゴミとして毎日排出されます。
酸化から実を守る為の「ぬか層」付きの玄米を、食べる直前に精米する事で毎日新鮮なご飯が食べられ一石二鳥。
また精米する際、お米の栄養成分の詰まった「胚芽」を残す精米方法(1ぶづき米)なら、ごはんを食べるだけで微量栄養素も無駄なく摂取でるのでオススメです♪
※食物繊維は白米の4.6倍、カルシウムは白米の1.6倍、ビタミンB1は白米の4.1倍、ビタミンEは白米の5倍、IP6(フィチン酸)は白米の5.5倍。
特に成長期のお子様に最適なごはんと言えるでしょう!
玄米とほぼ同等の栄養がありながら、消化・吸収に優れる胚芽を残した1ぶづき米。
自家製ぼかし肥料作りにも役に立つので興味のある方はぜひお試しください♪
コイン精米機で米ぬかゲット
家で精米しないという方でも、近くにコイン精米機があれば無料で分けてもらえると思うのでそれを利用しましょう。
米ぬかが無くても発酵しますが、EM菌発酵資材だけだとコスト高になってしまうので手に入るようでしたらお使いいただくのをオススメします♪
サービスとあるので、捨ててしまうようであれば再利用しない手はありません。
買い物袋1つあれば、相当量の米ぬかがゲット出来るので衣服のヨゴレに注意して慎重に袋詰めしてください(油断して洋服を米ぬかまみれにしたヌケサクより笑)。
自家製ぼかし肥料の作り方
自家製ぼかし肥料には色々な有機物を利用した作り方があります。
米ぬかを主原料とし、油かすやカキ殻石灰を混ぜるのが一般的ですが、籾殻(もみがら)・オカラ・骨粉・牛糞・豚糞・鶏糞などなんでもOK。
混ぜる資材によって肥料成分は異なりますが、EM菌発酵促進剤を使用すれば一般家庭で出る生ゴミをそのままぼかし肥料の原料とする事が出来ます。
最終的に土と混ぜて二次発酵を行うことで、有機物を含んだ即効性(発酵済み)のぼかし肥料の完成です♪
ちょっとしたコツはありますが、やり方はいたって簡単。
- 毎日出る生ゴミを「生ゴミ発酵器」に入れる
- 「EM生ゴミ発酵促進剤(EM菌)」を生ゴミ500gに対して約20g振りかける
- 満タン(約18L)になったら2週間放置
- 土と完成した発酵物(一次発酵)を8:2で混ぜて2週間放置(二次発酵)
…たったコレだけで、臭いや虫の発生の心配の少ない極上の自家製ぼかし肥料を作る事が出来ます。
特に注意する点は、投入する生ゴミの種類だけ。
それでは、生ゴミ発酵器を使用した具体的なぼかし肥料の作り方をご紹介致しましょう♪
1.生ゴミを入れる
水切りをした「新鮮な生ゴミ」を容器へ投入します。
大きく硬いゴミ(とうもろこしの芯、スイカ、かぼちゃなど)は、小さく(5cm程度)に切ってから入れる。
小さければ小さいほど表面積が増え発酵がスムーズになります。
腐った生ゴミや、臭いが強いモノ、EM菌の活動を阻害するモノがあるので、後述の投入できる生ゴミの種類をご参照ください♪
2.EM発酵剤をふりかける
生ゴミ500g(三角コーナー1杯)の生ゴミに対して、EM発酵剤15〜20g(大さじ大盛り1杯)を均一にふりかけ、よく混ぜ合わせます。
EM発酵剤は多くふりかけた分効果が得られるので、臭いの出やすい夏場は多めに振りかける必要があります。
逆に生ゴミに対してふりかける量が適量以下だと、発酵がすすまず腐敗の原因となるので注意が必要です。
初めて生ゴミを入れる時は、底にEM発酵剤をまくと発酵がスムーズになるので、とにかくEM菌をガツンと効かせるのが最大のポイントです!
3.フタを閉める
EM生ゴミ発酵促進剤は、主に乳酸菌などの嫌気性菌を含んでいます。
つまり、発酵させるのに空気を必要としないので、生ゴミを入れた後に中フタをのせてしっかり押して空気を抜きます。
そのあと外ブタを締め、バックルをかけてきっちりと密閉します。
基本的に密閉式なので、虫の侵入や発酵途中の嫌な臭いが外に漏れる事はありません。
4.液肥を取り出す
生ゴミ発酵器 EM-18には、中にたまる水を抜くコックが付いています。
発酵の過程で出る水分をためておくと、腐敗の原因となるので適宜抜くようにします。
出てきた水は、1000倍に薄めてジョーロで野菜にふりかけると液肥として使用できます。
投入する生ゴミの種類によって、水分の出方に差が出るのか「みらどり」は一度もコックから液肥が出た事がありません💦。
たまにひねって、ご確認ください。
5.ねかす
1〜4を繰り返し、生ゴミが容器一杯(18L)になったら直射日光のあたらない場所に、夏場で10〜15日・冬場で15〜20日程度ねかせます。
途中、発酵菌の作用で表面に「白いカビ」が生える事がありますが、これは良好な状態です。
白カビが発生しても悪臭が出ることはないので、そのまま分解してもらいましょう。
腐敗と発酵は紙一重
ただし「青カビ」や「黒カビ」が発生した場合は、水分が多すぎたか密閉度が悪く外から空気や水が触れてしまったりして腐敗していると推測できます。
腐敗も発酵も微生物の働き自体は同じ。
微生物作用のうち人間生活に有用な場合を発酵、有害な場合を腐敗と呼んでいるだけ。
人間にとって有害な腐敗は、土にとっても良い事はありません。
白カビ以外が大量発生したら、一度乾燥させてEM発酵剤を大量に混ぜ込んで様子をみましょう。
見極め方は「臭い」と「匂い」
一次発酵が成功しているかどうかの目安は、
…で判断します。
明らかにドブのような腐敗臭がしていたり、アンモニア臭、生ゴミ臭など「臭い(くさい)」と発酵がすすんでいません。
EM菌がしっかり働いていると、お漬け物の匂いや、甘酸っぱい匂い、乳酸菌飲料の匂い、ふんわり甘い醤油の匂い…などなど。
投入している生ゴミや表現のしかたの違いはあれ、とにかく発酵食品の「匂い」がすればOKです♬
においの嗅ぎ方に注意!
過去に一度だけ、夏に大漁に釣った魚のアラを一度にたくさん投入して激臭をくらった事があります。
その時は、いつものように顔を近づけてしまい…
…と、えずく(嘔吐反射)ほどの腐敗臭を直接鼻にぶちこんでしまいました。
フタを開けてにおいを確認する時は、そぉ〜っと近づき「理科の実験」で習った手をフリフリして少しづつにおいを嗅ぎましょう!
においの嗅ぎ方には十分ご注意ください💦。
コンポストに最適な季節
EM菌による発酵に最適な温度は、人間の体温に近い35~40℃。
発酵がはじまると、有機物を分解する時の発酵熱で温度は上昇しますが、外気温が低い冬場は分解がゆっくりになります。
逆に夏場はEM菌の分解能力は活発になりますが、投入した生ゴミが腐敗しやすくなるのも否めません。
いつコンポストを始めても基本的に問題はありませんが、春・秋の過ごしやすい季節にスタートすると失敗が少ないと思います♪
ぼかし肥料の使い方
生ゴミ発酵器は、生ゴミを一次発酵させる密閉容器です。
この状態では肥料としてそのまま使用することは出来ません。
嫌気性菌(EM菌)により一次発酵したものを土に混ぜ、好気性菌で二次発酵させる事により良質な有機肥料を作る事が出来ます♪
生ゴミ発酵器で作った発酵物を、土と混ぜることによってぼかし肥料として使うことが出来るようになるのです。
野菜を植える前にあらかじめ土と混ぜて二次発酵さた後に植える方法と、二次発酵させながら植える方法の2通りあり、プランターに追肥する場合は後者の方法を利用します。
二次発酵後に植える
プランターなど、使い古した土の再生を行う場合の二次発酵のやり方。
二次発酵中の初期段階(未熟堆肥)では、分解の過程で発生するアンモニアガスや二酸化炭素により植物の根が痛む可能性もあるので、混合した土を2週間ねかせる必要があります。
一次発酵がしっかりと出来ていればそこまで心配する必要もありませんが、万が一を考えて最低でも1週間はねかせましょう。
用土すべてがまんべんなく再生されますが、栽培中に出来ないのがデメリットです。
1.有機石灰と混ぜる
発酵物1kgあたり20g(大さじ大盛り1杯)をまぜます。
消石灰や苦土石灰より、牡蠣殻石灰などの有機石灰を使うのは混ぜてすぐに植物を植えられるから。
通常の石灰だとアルカリ性が強すぎて中和性が強く根を痛めるのと、化成肥料と化学反応をおこして肥料の効きを悪くしたりもします。
あらかじめ生ゴミに牡蠣殻を投入していれば、ここで混ぜる必要はありません。
2.土と混ぜる
土と発酵物は8:2の割合でよくまぜます。
この時、発酵物を大きな固まりとならないように砕きながら混ぜてください。
また、分解されていない大きめの生ゴミは除去します。
卵の殻や魚の骨などは、分解し難いので多少残っている事がありますがそれくらいなら問題ありません。
3.ねかせる
雨水がかかるなど、水分が多くなると発酵途中で腐敗しやすいので、混合した土の上をビニールなどで覆います。
これは、虫の発生も少なくします。
その後、混合した土を2週間以上置いてから、種あるいは苗を植え付けます。
二次発酵しながら植える
畑で二次発酵させる場合や、プランターで追肥したい時にはこのやり方を使います。
ポイントは、発酵物を埋める時に苗から10cmくらい離す事。
プランターの場合は、プランターと土の隙間に発酵物を入れて土を被せると効果的です。
1.有機石灰と混ぜる
発酵物1kgあたり20g(大さじ大盛り1杯)をまぜます。
二次発酵しながら植えるので、植物の根に直接石灰が触れても安心の有機石灰(牡蠣殻石灰)の使用が前提です。
消石灰や苦土石灰の場合、アルカリが強くすき込んでから2週間はねかす必要があるのでこの方法には適しません。
2.苗から離して発酵物を入れる
畑の場合は苗から10cmぐらい離した場所に、深さ30cmの溝を掘り、先に発酵物と土をまぜたものを入れます。
その上から10cm土をかぶせて、土の中で二次発酵させながらぼかし肥料をじっくりと効かせます。
プランターの場合は、外壁に沿って発酵物をねじ込み、上に薄く土を被せて終了です。
二次発酵は好気性菌の作用による為、一番酸素に触れるプランターの側面を利用します。
まんべんなく発酵物を入れなくても、丸形プランナーなら2箇所、長形プランターなら4箇所に土と混ぜた発酵物を入れればOK牧場♪
ただ肥料を投入するのではなく、土の中で二次発酵させると微生物により団粒化され物理的な保水性や排水性、通気性、保肥力など地力UPが期待できるので特におすすめです!
投入する生ゴミの種類
投入出来る生ゴミは、極力新鮮なモノを使うのがポイント。
すでに腐敗して臭いの発生している生ゴミは、悪い菌が蔓延しておりEM菌(有効微生物郡)の繁殖を妨げます。
また、生ゴミの水分が多いのも腐敗の原因になる為、極力水気は切ってから投入しましょう。
一般的に人間が食べられるモノはほぼ分解してくれますが、塩分の多いものや大量の油・牛乳・酒・酢などの液体は臭いの原因になるのでNG。
また豚などの大きな骨や、たけのこ・栗・とうもろこしの皮など硬い部位は分解し難く時間がかかるので避けたほうが良いとあります。
投入出来る生ゴミでも、大きな塊のまま投入すると分解に時間がかかるので、5cm程度に小さく切るのもコツ。
実際に投入した生ゴミの種類ごとにご紹介致します♪
米ぬか
単体でも肥料として使う事もあるほど栄養豊富な資材です。
そのまま土に混ぜるより、一度発酵させてぼかし肥料として使うのが一般的。
EM菌発酵資材にも入っている発酵促進剤なので、ぜひとも毎回投入したい生ゴミとなります。
コイン精米機で沢山貰ってきても良いのですが、家庭から出る生ゴミを再利用している感があるので家庭用コンパクト精米機がおすすめです♪
コーヒーかす
毎朝「挽きたて」のコーヒーを飲まないと一日が始まらない「みらどり」です笑。
お米同様、酸化から身を守るための殻(コーヒー豆)を、飲む前に挽く事で香りも引き立ち酸味も少ない鮮度の良い美味しい後味が楽しめます♪
業務スーパーなら、1g1円程度の業務用コーヒー豆が売ってます。
1杯約20gの豆で挽けるので、セブンイレブンの100円コーヒーに負けない挽きたてコーヒーが約20円で楽しめます!。
今までは挽いたコーヒーかすを生ゴミとして捨てていましたが、堆肥にならないかプランター用土にそのまま混ぜたら…酷い臭いと大量の虫が湧きました💦。
しかし、前述の米ぬかと混ぜ一時発酵させた後に土にすき込み二次発酵をさせる事で、極上のぼかし肥料として再利用する事が出来ます。
米ぬか・コーヒーかすはどちらも肥料成分が豊富な極上の有機肥料の原料です。
自家製ぼかし肥料を作るなら、メインで投入すべきオススメの生ゴミとなります♪
野菜の皮
…と聞いた事がありますが、なかなか皮ごと食べる気にはなれません💦。
しかし、ぼかし肥料にすればソノ栄養も無駄なく再利用する事が出来ませすね♪
毎日何かしらの野菜の皮は出ますから、ぼかし肥料にして野菜を育て、また肥料に…。
循環型家庭菜園の要です!
果物の皮
みかんの皮は漢方薬【陳皮(ちんぴ)】になるくらい、優秀な生ゴミ?です。
柑橘系の皮は分解しにくく時間がかかるとありますが、少し乾燥させてから入れるといつの間にかなくなっています。
また朝バナナダイエットをされている方なら、バナナの皮も分解が早くオススメです♪。
果物の皮とありますが、実ごと入れる場合は水分にだけご注意ください。
腐りかけた実を生ゴミとして投入するのも、臭いの原因になるのでNGです。
卵の殻
カルシウムの塊、卵の殻もいつの間にか分解されてなくなってしまいます。
さすがに硬い殻は分解に時間がかかりますが、手で粉々に砕いてから投入すると比較的スピーディーに分解するようです。
カルシウムは植物の細胞壁を強くする必須成分。
それにより、病気にもなり難くなり虫の食害も緩和される効果が期待されます。
トマトの尻腐れ予防
またトマトのお尻の部分(果実の先端)が黒くなる尻腐れ病は、病原菌などによるものではなくカルシウム不足が原因の生理障害です。
窒素過多でも、カルシウムの吸収を抑制してしまい尻腐れが発生するので葉っぱが厚く茂りすぎている場合にはそちらも疑ってみましょう。
卵の殻は有機石灰として利用されています。
卵が高騰しているので、殻まで無駄なく使いましょう笑♪
穀物
食べるには少し躊躇する、古くなったごはんも投入しました💦。
小麦・とうもろこし・お米という3大穀物の投入はOKなので、腐っていなければ捨てずにぼかし肥料にしてしまいましょう。
なるべく食べ物は無駄にしたくありませんが、お腹を壊すのも嫌なので…ぼかし肥料にすれば罪悪感も薄らぐことうけあいです。
…と残飯に謝りながら、土に還して野菜の養分となり生まれ変わってもらいましょう♪
魚の骨
骨粉肥料があるように、魚や鶏の骨はまるごと投入OKです。
大きな骨は分解が遅くなるので、中骨は出来る限り細かく砕いてから投入すると良いでしょう。
写真のような塩焼きサンマの食べかすなら、中骨も細くこのまま投入しても容易に分解がすすみます。
ただし、一度に大量の魚(内蔵)やイカのアラを投入すると、臭いや腐敗の原因になるので注意が必要です。
牡蠣殻
牡蠣殻堆肥があるように、そのまま土にすき込んでも石灰のかわりになる牡蠣の殻。
100%天然素材に由来する有機石灰肥料として、農家さんにも愛用されています。
投入してはいけないモノに貝殻とありますが、アサリやハマグリの殻は貝塚が出来てしまう(分解し難い)のでNG。
しかし牡蠣の殻は薄い層が何十にも重なっており、砕けば粉々になり時間をかければゆっくりと分解されていきます。
さすがに手では砕けませんが、塩抜きして乾燥させ厚手の袋に入れてトンカチで粉々になるまで砕けばOK♪
いや、かなりの重労働ですケド💦。
二次発酵に使う石灰は有機(牡蠣殻)石灰がおすすめ
通常石灰は土壌のpHを整えるため(酸性土壌を中和する為)、植え付け前に畑に鋤き込みます。
むかし酸性雨が問題になりましたが、雨の多い日本の土壌はなにもしなければ酸性に傾きます。
酸性土壌はほとんどの野菜にとって育ちにくい環境(pH)となるので、アルカリ性分の強い石灰で中和する必要があるのです。
鋤き込んだら2周間苗を植えられない消石灰(アルカリが強い)と異なり、牡蠣殻石灰は撒いてすぐ苗を植える事が可能なのでとても安心。
消石灰よりアルカリ分が低いので、ゆるやかに土壌を中和し栽培作物に最適な土壌pHに調整してくれます(ブルーベリーなど酸性を好む植物には不要)。
即効性は無いが効果が長く土壌改良にもなる
消石灰のような即効性がない分、中和持続期間は長くなります。
また分解されなくても牡蠣殻(カキ殻)は多孔質構造のため、小さな穴が親水性や通気性、保肥力を高め、土壌中の微生物の活動を促進、土壌改良に効果的。
通常は二次発酵の際に石灰を発酵物1kgあたり20g混ぜるのですが、生育中のプランターにすき込む場合牡蠣殻なら寝かせる時間が必要ないので安心です。
消石灰と異なり、多く投入しすぎても害はないので適当に鋤き込んでも問題ありません。
土にすき込む場合は、少量だとすぐに無くなってしまうので来年もプランター栽培をやるつもりなら大袋を購入した方が断然お得です👇
ピーナツの殻
ピーナツ好きの「みらどり」は、殻付きじゃないと満足出来ません笑。
甘栗もそうですが、剥きたての実を頬張るのが鮮度が良く美味しく感じるのがその理由?!
大量に出たピーナツの殻を投入すると、加湿気味の水分を調整してくれるからか分解が早くなるように感じます♪
EM菌の好き嫌いは分かりませんが、ピーナツの殻は「みらどり」イチオシの生ゴミです。
投入できる生ゴミ【まとめ】
主に投入する生ゴミによって、自家製ぼかし肥料に含まれる成分は異なります。
メインで投入する生ゴミのオススメ順にリストにまとめてみました。
必ず入れなければいけない事はありませんが、分解のし易さや肥料成分から優先順位をつけてみたのでご参照くださいませ👇
- 米ぬか
- コーヒーかす
- 野菜くず
- 果物の皮
- 卵の殻
- 魚の骨
- 穀物(ごはん・小麦粉・とうもろこし)
- 茶かす
- 鶏の骨・エビの殻
- てんぷら・揚げ物
- 肉類
投入してはいけない生ゴミ
逆に、内部にたまって発酵阻害の原因になる投入NGの生ゴミもあります。
頑張れば分解しそうなモノもありますが、分解に時間がかかると2時発酵で植物に有害になる事もあるので注意が必要です。
中には発酵菌が死ぬ原因になるモノもあるので、投入する生ゴミを貯める際に異物の混入には気をつけましょう。
内部にたまって発酵阻害の原因になるゴミ
- プラスチック類・ゴム類・ポリ袋
- 金属類・ガラス・陶器
- 割り箸・つまようじ・竹串
- ティーバッグ・紙類・繊維類・食品の乾燥剤
- ガム
- カニの殻・貝殻類
- 牛・豚などの大きな骨
- たけのこ・栗・とうもろこしの皮
- 花・落葉
発酵菌が死ぬ原因になるゴミ
- タバコの吸がら
- 薬・抗生物質類
- 大量の塩や塩分の多いモノ
内部がベタつき臭いの原因になるゴミ
- 大量の油・牛乳・酒・酢などの液体
- 凍った生ゴミ
- 腐った生ゴミ
- 水分の多い生ゴミ
- その他、人間が食べられないモノ
慣れてくれば確認せず、
…出来るようになりますが、はじめのうちはお気をつけください♬
家庭用コンポスターでSDGsに挑戦
毎日ご家庭からでる野菜くずやコーヒーかす、燃やせばただの生ゴミですが…。
それをコンポスター(生ゴミ発酵器)で自家製ぼかし肥料にすれば、プランターで行う家庭菜園なら一年分の自家製ぼかし肥料として再利用可能です♪
手間やコストを考えると、有機肥料や堆肥を買った方が割安かもしれません。
しかし、ゴミを減らして環境問題に配慮し、さらに自分で作った安心・安全な極上の自家製ぼかし肥料で野菜を育て、美味しく食べることができるのです♪
この循環型家庭菜園の経験は…
自家製ぼかし肥料の作り方【まとめ】
最後に、アイリスオーヤマのコンポスター(生ゴミ発酵器)を利用した自家製ぼかし肥料作りの手順を簡単にまとめておきます。
ご家庭で出る生ゴミにあった方法に置き換えてご参考いただけると幸いです♪
- 米ぬか・コーヒーかす・野菜くず・果物の皮・卵の殻・魚の骨をメインにコンポスターへ投入する
- 水を切った三角コーナーの生ゴミ約500gに対して、EM生ゴミ発酵促進剤を20g振りかける
- コンポスター容器一杯になったら、直射日光のあたらない場所で夏場10〜15日・冬場で15〜20日程度ねかせる
- 完成した一次発酵物に牡蠣殻石灰を発酵物1kgあたり20g混ぜる(18Lに対して約300g)
- 土8に対して一次発酵物2の割合で混ぜ、約2週間放置
コンポスターの容量が18Lなので、約80L分の土を再生可能です。
イニシャルコスト(初期費用)はそれほどかからないので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください♪
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
(:D)┓ペコリンチョ