どこに売ってる?
100m巻きが販売された当時は、あまりの人気・品薄で2ヶ月手に入らなかったダイソーPE(ナイロン糸のように、スピーディに作れないのがPEラインの欠点)。
今回は発売後すぐに気がついたので、まだ在庫があるだろうと近くのダイソーを3件はしごするも
(●`ε´●)!
あやうくメルカリで950円にてポチろうとしましたが、店員さんに伺った所…
…アチャ(。>_<。)?!
大きなダイソー?
話を聞くと「大きなダイソー」にしか取り扱いが無いそうです(3件とも100m巻きPEはありました)。
私が向かった3件も決して狭く小さな売り場ではありませんでしたが、
…が、店員さんの言う「大きなダイソー」だそうです💦。
ワンフロアのテナント店舗は、どんなに広くても大きなダイソーではないのかもしれません。
また近くでダイソーPE0.3号を扱っている店舗を教えて欲しいとお願いした所、店舗間ではわからないのでお客様ご自身で電話して下さいとの事でした。
お探しの方は、大きなダイソー(2階建て店舗)に電話すると見つかるかもしれません。
ダイソーPEラインの品質
糸と針に関しては、今でもMADE IN JAPAN(日本製)が主流の日本の釣り具業界。
その理由は、圧倒的に日本品質が優れているからだそうです!
行きつけの釣具店店長さんに聞いた話では、
「中国人観光客が高価(高品質)な日本製の釣具(竿・リール・糸・針)を買い漁り、日本人は安価(低品質とは言いません)な中国製の釣具を買う…。」
…と、嘆いておりました。
ダイソーPEラインの品質が悪いという事ではなく、日本人として少し淋しく感じる今日このごろ💦。
ダイソーPEの詳しい検証記事は、まえに投稿したコチラの記事をご確認下さい👇
みらどり ネットに出回っている激安PEラインと、本当の意味でコスパに優れた国産PEラインの違いは以前記事に上げました(コチラ)。そこで今回は、100m330円(税込)とちまたで話題のダイソーPEラインを検証してみたいと思います。 […]
中国製の糸
150m・200mで550円(税込)の激安PEラインであるダイソーPEは、当然ながらMADE IN CHINA(中国製)です。
ダイソーPE以外にも、海外製のPEラインはネットでいくらでも出回っておりますが、ナイロン・フロロカーボンのようなモノフィラメントではない撚り糸のPEライン。
その製造法による品質の差は、素人が見ても分かる粗悪なモノも含まれています。
実際に釣りに使った率直な感想を言えば、ダイソーPEラインはそこまで酷い商品ではありません。
価格が安い以上、2倍以上する日本製ラインとの比較はナンセンスかもしれませんが、
…という事だけは注意が必要だと感じました。
原材料は同じ
原材料だけで比較すると、同じポリエチレン100%と表記されるPEライン。
釣り竿の素材であるカーボンロッドもそうですが、実際は同じカーボン素材でも1シート千円のモノから1万円を超えるモノまで実に様々な種類があります。
超高分子ポリエチレンを素材としたダイニーマ®(PEの原糸)にも種類があり、さらにソレを撚る(組む)精度も品質に大きく関係してくるのがPEラインの特徴。
特に高品質のPEラインを作るには、一日機械をフル稼働させてもわずか100mしか出来ないので、量産するには「機械の数」がモノを言うそうです。
太さについて
安価なPEほど、糸に凸凹が強く出てしまうため細い箇所と太い箇所の差が激しくなります。
中間の太さを標準直径に合わせようとすると(直径を正確に測れない撚り糸は、本来重さで太さを推測します)、当然それより細い部分で破断するため弱いPEになってしまうんです。
そこで、安価なPEラインは一番細い所を表記の号数に合わせるので、一般的には太く・重くなる傾向にあります。
ダイソーPEも顕微鏡で見ると、凸凹が強く出ている箇所があり、全体的には太くてムラがあると言えます。
イメージとしては、ダイソーPE0.3号は0.3号〜0.4号のムラのある太さと考えれば使用上に問題は無いと思います。
PEラインの太さについての基準は、コチラの記事をご参照下さい👇
わんだまん ねぇねぇ!最強PEラインって世の中に沢山あるけど...どれが本当に最強なの? みらどり おっ、わんだまんいい質問だね!最強が沢山あるのはおかしな話だよね。そもそもナイロンやフロロみたいなモノフィラメント糸(単繊維)[…]
ライン強度は問題なし
表示号数より実際には太いという事は、強度は表記通りあると考えて間違いありません。
むしろ、同じ号数表記のPEラインならば、高価な日本製のPEラインのほうが強度は弱いと感じるかもしれません。
その理由は、単純に太さが異なる為です。
同じ太さならば、どの位置で比較しようが日本製PEの方が強くなるのは必然。
逆に表示号数より太い為強度は強いが、たまたま引っ張った場所によって強度ムラが出るのがダイソーPEという事が言えると思います。
…という検証は、あまり的確な表現ではないかも知れません💦。
ライン強度実測
0.3号4本撚り150m550円(税込)の中国製ダイソーPEと、0.3号8本撚り150m約5500円(税込)の日本製PEのピンキリ対決!
ダイソーPEのパッケージ表記は、0.3号標準直径0.08mm・強度6lb2.7kgとあります。
最高高級日本製PEのプレミアムWX8のパッケージ表記は、0.3号標準直径0.090mm・強度9lb(約4kg)。
結束ムラが無いように、半自動ハピソンのラインツイスターでフロロ1.75号に結束。
みらどり 世の中には「10秒ノット」や「8の字ぐるぐる」等、誰でも簡単に出来て、実釣強度をウリにしたノットが数多くあります。しかし、釣り人が皆手先が器用なわけではありません...。「みらどり」もそのうちの一人です笑。何度スっぽ抜けて涙し[…]
破断強度を実測した結果…👇
ダイソーPE0.3号の強度実測
PEラインとリーダーの結束強度が、ダレでも簡単に90%をキープ出来るハピソン ラインツイスターにてフロロ1.75号と結束。フォースゲージにて破断強度を計測すると…2733gにて破断。
パッケージに記載の強度とほぼ同程度ある事がわかりました。
150m550円の中国製ダイソーPEは、表示強度2.7kgにて破断しました。
ロンフォート WX8 0.3号の強度実測
パッケージの表示強度はMAXで9lb(約4kg)の最強の極細PEラインの強度実測。はい、2516g(約63%)にてあっけなく破断しました💦。結束方法を変えればマックスでもう少し伸びそうですが、ダイソーPEと同条件で負けてしまったのは間違いのない事実。
150m約5500円の日本製高級PEはMAX強度の約63%、ダイソーPEより低い2516gで破断しました。
予想通りとなりましたが、コレが現実です。
この検証から分かる事は、ダイソーPEが太いという事実だけですケドね♪
「同じ太さ(重さ)なら、絶対にダイソーPEには負けないもんね!」
…とは、WX8の心の声を代弁してみました笑。
安価なPEラインのデメリット
原材料が同じ、多少太いくらいで強度も問題なく強いのであれば、安価なダイソーPEはコスパ最強と言う人もいるでしょう。
しかし、釣り糸に求めるのは「飛距離」や「耐久性」、「使い心地」や「安心感」等もあります。
安かろう悪かろう…というわけでもありませんが、デメリットの考察もしていきたいと思います。
飛距離は落ちる
強度を犠牲にしても細いラインを使う理由は、同じルアーを少しでも遠くにキャストしたいからではないでしょうか?
同じ場所で釣りをするなら、糸を細くして5m遠くにルアーが着水すると、1日600回キャストすれば3000mもルアーを引く距離(範囲)に差が出ます。
魚がルアーを追尾してから、できる限りギリギリまでルアーを長く引けた方がヒット率が上がる!という経験をされた方は少なくないと思います。
またハリスやショックリーダーだけでなく、道糸が細いとルアーのアクションにも影響するのを実感している人もいるでしょう。
止水域でもウォータープレッシャーはありますし、微妙な糸のテンションで生じる不自然なルアーアクションを見切るスレた魚も存在します。
…という、細糸信者の「みらどり」は、0.1号で12ポンドという夢のような新素材ラインが発売されたら、100m3万円でも買う自信があります笑。
耐摩耗性・耐久性はそれなり
基本的に素材自体が吸水性や紫外線劣化の影響を受け難いため、ダイニーマ自体の耐久性はダイソーPEでも変わりません。
しかし、ダイソーPEは手触りからしてほぼノンコートで粗目のPE。
前回の検証では、1号のダイソーPEの耐摩耗テストを行いましたが、日本製PEと比較して驚くほど簡単に破断しました。
0.3号という細さでは、日本製といえども摩耗性に優れたPEは存在しないと思いますが、ガイドを何往復もするPEラインの寿命は明らかに短いと予測できます。
1本1本が極細の撚り糸の束ですから、擦れによる強度劣化は想像以上に早く進みます。
日本製PEの半分以下の価格ですから、糸の巻き替え頻度もそれなりに早くした方が安心だと言えますね。
糸質(使い心地)
0.3号という太さのPEラインは、ほぼ4本撚りとなります(0.3号8本撚りは、よつあみのロンフォート リアルデシックス プレミアムWX8しか知りません)。
通常8本撚りより4本撚りの方が表面のザラつきを感じるのですが、ダイソーPE0.3号はかなり糸質が硬くソレを強く感じます。
日本製の0.3号4本撚りの中には、糸質が柔らかくザラつきを感じないアイテムもあるので、それと比較するとガイドの糸鳴りが気になるレベル。
ただし、しなやかなPEはライントラブルの原因になる事もあるため、しっかりと張りのあるダイソーPEの使い心地は決して悪くはありませんでした。
後述のフッ素スプレーを使う事で糸滑りはだいぶ良くなるので、気になる方はセットで使用することをオススメ致します♪
フッ素スプレーがおすすめ
PEラインに限らず、糸滑りを良くし飛距離UP!ライン寿命も伸ばしてくれるラインコーティング剤は一度使うとヤミツキになります♪
もともとコーティングされているPEラインでも、そのコーティングの劣化を遅らせるのにも効果あり。
表面コートなので釣行毎にスプレーする必要はありますが、毎回釣りはじめ4時間位はライントラブルも減り、快適に釣りに集中する事が出来るようになります。
特にダイソーPEのような、コストを抑えたノンコートPEには必須アイテムと言えるでしょう♪
数あるコーティング剤の中でも、昔から売れ続けているバリバスの「PEにシュ!」がおすすめです!
実釣での使用感
実際にPEにシュッ!と併せてエリアトラウトで1日使い倒してみましたが、ライントラブルはゼロ。
強度は十分にあるのは検証済みなので、安心してやり取りを楽しむ事が出来ました♪
0.4gのスプーンから、3gのクランクまで色々なルアーをキャストしましたが、糸の太さで飛距離が落ちると感じたのは1.5g以下のルアーでした。
普段1.5g以上のルアーをメインで釣りをするなら、ダイソーPEは0.3号でも問題なく釣りが成立するハズです。
アンダー1gのルアーを使うなら…
…をおすすめ致します♫
ダイソーPEライン0.3号【まとめ】
0.6号0.8号1.0号1.5号は100m330円(税込)、0.3号0.4号は150m・1.0号1.5号は200mでどちらも550円(税込)。
間違いなく、PEラインの価格破壊王であるダイソーPEのラインナップ。
PEラインが表示号数より太いのは日本製の糸でも言える事なので、ソレを分かったうえで使えばコスパ最強と言えるかもしれません。
最後にコストを削減した激安PEならではの使用上の注意点をまとめたので、ご参照下さいませ。
✔耐摩耗性・耐久性は劣るので、巻き替え頻度を上げる
✔表示号数より太いのでルアーウェイトは1.5g以上を推奨
✔品質ムラがあるので、不安な方はコスパに優れた日本製PEを選ぶ
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
(:D)┓ペコリンチョ