6面真空断熱パネルクーラーボックスとは
以前、クーラーボックスの要となる「断熱材」についての考察は行いましたが、真空断熱パネルを採用した釣り用クーラーボックスが保冷力が高いと結論が出ました。
安価な発泡スチレンや、そこそこの断熱効果を発揮する発泡ウレタンと同じ厚さで使用した場合、約10倍断熱性能が高いのが真空断熱パネル。
もちろん、断熱材の厚さや製造技術で断熱性能に差は出ますが、全ての面を真空パネルで覆った6面真空のクーラーボックスが保冷力が高くなるのは頷けますね。
みらどり 最強の保冷力と言えるクーラーボックスは、極厚真空パネルを採用した釣り用クーラーボックスなのは間違いありませんが、アウトドアレジャーで使われるキャンプ用クーラーボックスと比較をしてみました。その結果、クーラーボックス[…]
真空断熱パネルのデメリット
ただし、最大のデメリットは価格が高額になるという点。
中には、
…と、目が飛び出るほど高額なクーラーボックスも存在します。
ただでさえ機能的で頑丈に作られた釣り用クーラーボックスはレジャー用に比べ割高になりますが、真空6面で定価5万円を切ったモデルは2023年シマノカタログに記載がありません。
また他の断熱材より比重が高いので、空のクーラーボックスなのにソコソコの重さになる事もデメリットと言えますね💦。
そんな6面真空断熱パネル採用のクーラーボックスに、家電メーカーのアイリスオーヤマさんが参入してきました!
あくまでレジャー用に作られた高保冷クーラーなので、釣りで使うには少々難あり…。
ただし、純粋な保冷力という点では釣り具メーカー製クーラーボックスを凌駕する結果となりました!
あくまで素人検証なので、ご参考程度に比べていただくと幸いです♪
アイリスオーヤマのクーラーボックス
引用元:アイリスオーヤマ公式HPより
アイリスオーヤマ㈱は宮城県に本社のある、生活用品の企画・製造・販売会社。
2000年代から家電事業に力を入れており、家電メーカーという認識の人も多いのではないでしょうか?
我が家もアイリスオーヤマ製、コスパに優れた家電を多数愛用しております♪
また家庭菜園などガーデニング用品も扱っており、プランターやコンポスト、フラワースタンドなどもアイリスオーヤマ製でした♪
そんな生活に密着したアイリスオーヤマさんが、得意の家電技術を応用した低価格で高性能なクーラーボックスが「HUGEL」シリーズです。
もともと釣り用クーラーボックスで使用されている真空断熱パネルも、冷蔵庫の断熱材として使われているモノを流用していたそうなので得意分野と言えるでしょう。
あくまでレジャー用クーラーボックスの高保冷タイプ、釣りで使う場合は注意が必要ですが…保冷力の高いクーラーボックスをお探しならコレ一択と言っても過言ではないでしょう!
HUGEL TCモデル
高密度発泡ウレタンを採用した、お求めやすいクーラーボックス。
HUGELには2機種ありますが、長い目で見たら経年劣化で保冷力の落ちる「ウレタン」モデルのTCシリーズではなく、
…のVITCモデルがおすすめです!
メーカー独自の検証では、TC-20(容量20L)・40(容量40L)共に、約30時間保冷可能とあります。
6面真空断熱パネルのVITC-20(容量20L)は約40時間保冷、VITC-40(容量40L)は約55時間保冷なので、その性能差は数字から見ても明らかです♪
一応確認の為にペタ👇
おすすめは「HUGEL VITC」
「みらどり」がオススメするのは、断然6面真空断熱材を採用したVITCモデル!
実勢価格でTCモデルに比べ約2倍の価格となりますが、今回検証したシマノ6面真空パネルのスペーザプレミアム350キャスターの半額で買えます♪
それでいて、単純な保冷力は…アイリスオーヤマの勝ち。
…とは、まさにこの事ですね!
具体的な検証結果は後述しますが、クーラーボックスマニアとしては、6面真空断熱パネル採用でコノ価格は衝撃が走りました♫
シマノ 釣り用クーラーボックス
引用元:シマノ公式HPより
釣り用のクーラーボックスは、保冷力の他にも水抜き栓やハンドル&キャスター、座れる堅牢ボディに抗菌インナー、両開きで取り外せるフタなど機能性が重視されています。
その分価格も割高で重量もかさみますが、釣りで使うのに特化された機能はレジャーでも便利♪
コロナ禍でアウトドアブームになった時、いち早く釣具市場からアウトドア市場へと参入したのがシマノ アイスボックスです(釣り用クーラーフィクセルの色違い)。
釣り用クーラーと言っても、モデルや大きさによって保冷力が異なりますが、今回は手持ちの6面真空断熱採用のシマノ スペーザプレミアム350にて検証を行いました。
結果的に保冷力でHUGELに負けてしましたが、その他の機能面も含めて比べてみたいと思います♪
スペーザ プレミアム350キャスター
内寸60cmで、大型キャスターと高い位置で引っ張れるラックアップハンドル採用の6面真空クーラー。
大漁に魚(食材)が釣れても、足場が良ければコロコロ転がして引っ張れるので移動距離が長ければ楽ちんです♪
クーラー容量は35Lありますが、大きな魚も曲げずに入るよう高さを抑えて縦長に作られた
…の代名詞。
断熱材を収める壁が薄いので、同社のフィクセルシリーズより保冷力を示すI-CE値(シマノ独自の氷保持時間を表す数値)が低めのモデルです。
それでもI-CE値65hと記載があるので、HUGEL VITC-20の40時間より上のハズ…。
結果的に保冷力では負けてしまいましたが、釣り用としての機能性は値段なりの価値はあると思います!
アブソリュートフリーズ ウルトラプレミアム
2023年に新発売した、世界最強と呼び声の高い極厚真空断熱パネルを6枚使用した、
そのI-CE値はABSOLUTE FREEZE ULTRA PREMIUM 400(40L)で143hと記載があります。
クーラーボックスマニアの「みらどり」としては、いつか必ず手に入れて検証したい究極のクーラーボックス♫
万が一にもHUGELに負けることは無いと思いますが…
いつか必ず検証致します!
それまでは、詳しくはコチラの記事をどぞ〜👇
みらどり 2022年の春、総合釣具メーカーシマノさんがアウトドア・キャンプ用に発売した「アイスボックス」。既存の釣り用クーラーボックス「フィクセル」の色違いにもかかわらず、爆発的な人気商品となったのは記憶に新しいと思います。[…]
保冷力実測
それでは実際に「6面真空断熱パネルガチンコ勝負」を行ってみます!
検証時に使用した保冷剤のメーカー・種類は若干異なりますが、同じ-5℃保冷剤なのである程度の目安になると思います。
なにぶん素人検証なので、ツッコミどころもあるかと思われますがその点はご了承下さい💦。
基本データとして、保冷力と保冷時間のバランスの取れた-5℃保冷剤「メカクール」と「ネオアイス」で検証しています。
メーカー公表値との差異
0℃で冷却する「氷」で検証しているメーカー公表値より、若干保冷時間は短くなる事が予測されます(その分、庫内温度を低くキープする事が可能)。
またメーカーは、氷が完全に溶けてなくなるまでの時間を推測し、記載してある点も注意が必要です。
仮に60時間後に一欠片の氷が残っていても、保冷能力はだいぶ落ちているのがその理由。
今回の数値はクーラーボックス内の温度を10℃以下に保てる時間(冷蔵庫と同じ温度)を重視した、「みらどり」式の検証時間です。
また氷と保冷剤の違いや、冷却温度の異なる色々な保冷剤の比較を行った記事もあるので、気になる方はコチラをご参照下さいませ👇
いのた ヾ(゚∀゚`o)ネェネェ!クーラーボックスを冷やすのに「おすすめの保冷剤」とか「最強の保冷剤」とかイロイロ紹介されてるけど、ぶっちゃけ氷と比較してそんなに違いがあるの? みらどり いい質問だね、いのたさん♪[…]
室内での検証
まずは室内での対決!
保冷剤はクーラー容量10%分の-5℃保冷剤をセットします。
HUGELは20Lなので、-5℃保冷剤メカクール1000gを2枚で合計2000g。
スペーザプレミアムは35Lなので、-5℃保冷剤メカクール1000gを2枚と、500gのメカクールを3枚の合計3500gにて実測。
当日の最高気温は32℃、最低気温24.1℃の夏日でした。
部屋の中の温度推移
部屋の中の最高温度は15:19分に32.6℃をマークし、その後明け方にかけて温度は落ちていき27.5℃から再び上昇。
HUGELが10℃に到達するまでの平均温度は約29.5℃という環境での計測となります。
室内での保冷力検証結果
左がHUGEL20Lの庫内温度の推移、右がスペーザ350プレミアムの温度です。
10℃に到達するのに要した時間は、HUGELが約25時間、スペーザが約21時間という結果になりました♫
なんと、約1.2倍(約20%)もHUGELの方が保冷時間が長くなります…。
HUGELの温度上昇カーブを見ると、スペーザが10℃に到達した時間から急激な上昇が見られるのでクーラー容量が小さい方が有利なのかもしれません?!
とりあえず平均温度29.5℃の室内では、-5℃保冷剤をクーラー容量の10%入れた場合…HUGEL VITC−20の方が保冷力が高いという結果になりました💦。
7月21日7時48分からスタート
最小温度 -0.3℃
10℃到達 25時間21分
保冷剤を2倍にすると 50時間42分
25時間39分後までの平均庫内温度は3.5℃
シマノスペーザ PREMIUM350
7月21日7時48分からスタート
最小温度 1.7℃
10℃到達 21時間04分
保冷剤を2倍にした場合 約42時間08分
25時間19分後までの平均庫内温度は6.5℃
保冷剤の量(%) | 外気温ave.(℃) | 外気温max.(℃) | 最小温度(℃) | 保冷時間(h) | |
---|---|---|---|---|---|
アイリス HUGEL VITC-20 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | -0.3 | 25.3 |
シマノ スペーザ プレミアム350 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | 1.7 | 21.1 |
猛暑日のガチンコ対決!
続いて猛暑日に半日日陰の車中で直接対決!!
前回同様、保冷剤はクーラー容量10%分の-5℃保冷剤をセットします。
HUGELは20Lなので、-5℃保冷剤メカクール1000gを2枚の合計2000g。
スペーザプレミアムは35Lなので、-5℃保冷剤メカクール1000gを1枚と、-5℃保冷剤ネオアイス1250gを2枚の合計3500gにて実測。
当日の最高気温は39.1℃、最低気温25.5℃の熱中症警戒アラートの発令された猛暑日でした。
車内の温度推移
この日は熱中症警戒アラートが発令するほどの猛暑日。
当然車の車内は日中ガンガン上昇し、ピークを迎えた後はひたすら下がり続けます。
車内の最高温度は14:38分に55.6℃をマークし、その後明け方にかけて温度は落ちていき27.3℃で検証終了。
HUGELが10℃に到達するまでの平均温度は約37.7℃という環境での計測となります。
どのメーカーも、50℃を超える温度での検証※は行っていないので…特別な環境ですが実際使う時はありえない気温ではないと思います。
※シマノは31℃、HUGEL・ダイワは40℃の恒温室内で測定。
50℃超え車内での保冷力検証結果
左がHUGEL20Lの庫内温度の推移、右がスペーザ350プレミアムのクーラーボックス内の温度です。
10℃に到達するのに要した時間はHUGELが約20時間、スペーザが約8時間という結果に…💦。
なんと、
…も、HUGELの方が保冷時間が長くなりました!!
ただし、スペーザも8時間後に10℃は超えましたが、その後も庫内温度を一定に保ちながら20時間後までしっかり保冷しています(平均10.5℃)。
メーカー検証はクーラー容量に対して20%の氷なので、倍の保冷剤で検証すると10℃以下を同程度キープ出来たかもしれません。
あいにく20%で検証する為の保冷剤が足りないので、今回はこれにて検証を終了します。
…という条件は、容量の大きなクーラーボックスには不利なような気がしてきました💦。
とりあえず最大外気温50℃超え、平均温度37.7℃の車内では、-5℃保冷剤をクーラー容量の10%入れた場合…
…という結果となりました♫
7月30日5時47分からスタート
最小温度 -0.2℃
10℃到達 20時間11分
保冷剤を2倍にすると 40時間22分
20時間17分後までの平均庫内温度は4.4℃
シマノスペーザ PREMIUM350
7月30日5時47分からスタート
最小温度 2.5℃
10℃到達 7時間56分
保冷剤を2倍にした場合 約15時間52分
20時間21分後までの平均庫内温度は10.5℃
保冷剤の量(%) | 外気温ave.(℃) | 外気温max.(℃) | 庫内最小温度(℃) | 保冷時間(h) | |
---|---|---|---|---|---|
アイリス HUGEL VITC-20 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | -0.2 | 20.1 |
シマノ スペーザ プレミアム350 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | 2.5 | 7.9 |
一般的な保冷力検証で使われる
…だと、容量の大きなクーラーボックスほど入れる氷の量が増えるので、同じ構造でも大型ほど保冷時間が長く表記されています。
10℃以下をキープする時間を計測する「みらどり」の保冷力検証…その逆の事が言えるのかもしれませんね。
どちらにしても、クーラーボックスの保冷力・保冷時間の目安にしていただけると幸いです♫
検証結果【まとめ】
最後に、別の記事で検証を行ったデータも差し込んで表にまとめてみました。
スペーザは、外気温の上昇と共に保冷時間が極端に短くなっていますが、HUGELはかなり持ちこたえています!
検証した時によって、クーラーボックス内の温度計を置く位置が微妙に異なるため、公平なデータとは言えないかもしれませんが参考まで👇。
保冷剤の量(%) | 外気温ave.(℃) | 外気温max.(℃) | 最小温度(℃) | 保冷時間(h) | |
---|---|---|---|---|---|
シマノ スペーザ プレミアム350室内 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | 1.7 | 21.1 |
シマノ スペーザ プレミアム350曇車内 | 9.2 | 36.2 | 46.2 | -0.3 | 13.7 |
シマノ スペーザ プレミアム350晴車内 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | 2.5 | 7.9 |
アイリス HUGEL VITC-20室内 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | -0.3 | 25.3 |
アイリス HUGEL VITC-20車内 | 10.0 | 34.9 | 46.6 | 1.6 | 20.7 |
アイリス HUGEL VITC-20車内 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | -0.2 | 20.1 |
釣り用とレジャー用の違い
「保冷力」ではアイリスオーヤマ HUGELの圧勝となった今回の対決。
しかし、それ以外の機能面ではシマノ スペーザも決して負けていません。
用途に合わせた選び方を比べてみたいと思います。
いや、決してシマノ スペーザを忖度しているワケではありませんのであしからず笑♪
価格
大量生産しても市場が大きく販路のある、アイリスオーヤマのHUGELが安く出来るのは当然です…。
またHUGELは中国製で、
少々作りが雑なのはご愛嬌♪
逆に、日本製でハイクオリティなシマノ スペーザの実勢価格はHUGELの約2倍…。
価格なりの機能性があると思いますが、割高感は否めません💦。
保冷力
検証の結果から、HUGELの圧勝でしたね!
ただし、今回対決したシマノ スペーザ350プレミアムの保冷力は、同メーカーのフィクセルやアブソリュートフリーズに比べ高い方ではありません。
保冷力より、釣った魚を入れた時に全体が氷水に浸るような縦長の構造です。
シマノのI-CE値65時間はHUGELの40時間保冷より劣りますが、シマノI-CE値110時間のフィクセル ウルトラプレミアム300(30L)が負けるとは思えません。
検証結果から、
…という感じだと推測します?!
気密性
HUGELは2箇所のバックルで気密性があるように感じませんでしたが、保冷力検証から意外と高気密である事がわかりました。
一方スペーザ350のロックは上蓋に4箇所あり、1ロックで角にある2箇所を押さえるので合計6点で止めています。
シマノ 釣り用クーラーの気密性が高いのは、海水氷に魚を入れたまま運搬する事を考慮しているからです。
さらに新発売のアブソリュートフリーズの気密性は別次元ですが、コレは特別なので割愛致します笑。
両開き&取り外せるフタ
釣りに限らず、レジャーでも便利な両開き&取り外せる上蓋は釣り用クーラーボックスならでは!
方向を意識せず、どちらからでもフタを開けられるのはかなり便利♪
またクーラーボックスを洗う際、上蓋固定だとフタが閉まったり、逆に反対側に力が加わりヒンジが壊れる危険もあります。
HUGELはシンプルな構造なので、当然片開きの固定フタです。
本体強度
HUGELも天板の耐荷重は100kgありますが、全体的な剛性感はありません…。
逆に釣り場で乱雑に扱われ、釣りの最中は椅子にもなるシマノ スペーザは堅牢ボディを採用しています。
ボディがペコペコ凹む…というほどではありませんが、スペーザの剛性感は後述の重さからも分かる通りカチカチです♪
重量
真空断熱パネルクーラーボックスのデメリットに重さがありますが、同じ真空パネルを使っても構造によって重量は異なります。
重さは丈夫さ!
ハンドルや車輪を付ければ重くなる。
今回はHUGEL20Lとスペーザ35Lの比較なので重さの比較は出来ませんが、カタログスペックで見るとスペーザ35Lが7.9kg、HUGEL VITC-40が8.5kg。
1Lあたりの重量はスペーザが重くなりますね。
水抜き栓
スペーザに代表される釣り用クーラーに水抜き栓は必須。
逆に、HUGELのようなレジャー用クーラーに水抜き栓が無いモデルも見受けられます。
氷が溶けた時の水は、適宜抜いた方が保冷時間は長くなるのですが
…何故なら、水抜き栓の部分に「断熱材」を配置できないからです。
保冷力を優先すれば水抜き栓は無い方が有利。
使いやすさと保冷力、どちらを選ぶかはあなた次第です♪
フタの留め具
上蓋を止めるバックルは、片手でワンタッチで操作出来るのがスペーザ。
一般的なバックル方式(掛けてロックする2アクションが必要)がHUGELです。
海外製のクーラーボックスはHUGELと同じバックル型の留め具が多いので、使い慣れた方なら特に問題無いレベル。
逆に、釣り用クーラーに慣れている「みらどり」は、HUGELのバックルは少々古臭く感じます💦。
持ち運び
口コミでは、コレに言及している方が多くいらっしゃいます。
両手でクーラーを持って運ばなければいけない…HUGELを不便に感じるのは当然かもしれませんね。
せめて肩ベルトを通す穴でも空いていれば解決するのですが、つるっとシンプルボディなので後付けは難しいかもしれません。
ハンドルの有無
釣り用クーラーボックスに、ハンドルか肩ベルトが付属していないモデルはほぼありません。
クーラーボックスの持ち運びに配慮されたスペーザ。
不要なモノは一切付いていないコスパ優先のHUGEL。
コレも好みの問題ですが、HUGELを釣りで使おうとお考えの方は少し悩みどころだと思います。
キャスターの有るモデル
さらにスペーザ350キャスターには、文字通りキャスターが付いています。
腰を落とさず、ハンドルが高い位置までくる「ラックアップハンドル」で重いクーラーボックスも楽々持ち運べます♪
地面が舗装されている事が条件ですが、この機動力…
…です笑。
製造品質
本体価格が安いのには理由があります。
日本製のシマノ クーラーボックスと、中国製のアイリスオーヤマ HUGELでは細かな品質面では違いがあっても致し方ないですよね。
口コミにも多く見受けられる、HUGEL本体の成形上のゆがみ。
中には酷い商品も混在するようですが、今回検証に使用した製品に限っては使用に問題のあるレベルではありませんでした。
検証の結果、保冷力はシマノのスペーザに勝っているので隙間が出来るほどのゆがみは無かったようです。
当たり外れは、中国製品の特徴ですね💦。
保冷力には影響なし
ただし、本体内部の底面はあきらかに平らではなく凹凸がありました。
コレを不良品と呼ぶかは個々の判断となりますが、Amazonで購入した場合は「返品に応じてくれた」ともありますので一安心。
対してシマノのクーラーボックスでは、それらの品質不良は多くありません。
…と、言ったところでしょうか?!
HUGELの口コミ
工業製品なので、商品の口コミには色々な意見が見受けられます。
良い点をまとめると、低価格で6面真空断熱パネル採用
…に、集約されると思います♪
コレは検証結果からも異論が無いですね。
悪い点
ただし、悪い点もそれなりにあるようです。
安かろう、悪かろうというワケではありませんが、細かな作りは確かに雑な部分が見受けられます。
実際に「みらどり」のもとに届いた製品と比べながら、悪い点を検証してみましょう。
本体がゆがんでいる
よぉ〜く見ると、確かにゆがんでいる所もありました。
フラット天板を手で撫でると、ゆがみというよりボコボコしているのが分かります。
スペーザがゼロ…というワケではありませんが、細部の作りが雑なのは否めません。
バックルの締まりが悪い
締めた後に少し戻る気はしますが、保冷力検証の結果から隙間は空いてないようです。
コレも個体差があるのでなんとも言えませんが、フタが平らでは無いことに起因しているように感じます。
長く使用してどうなるかは今のところ分かりませんが、不具合が出たら隠さず追記致します!
クーラー内部の底が凸凹
お世辞にも平らとは言えない凹凸があります。
注入したウレタンが底部を押しているのか定かではありませんが、スペーザにはフタも底部もこのような症状は見受けられません。
底が凸凹でも特に問題ありませんが、このあたりが安さの代償なのかもしれません。
外寸が大きい
クーラー容量20Lの割には、外寸がかなり大きく感じます。
ただし、
…に比例しますので、極端に薄いスペーザ350が負けた理由がココにあるのは否めません。
想像より大きく感じますが、その分「保冷力が高い」証拠でもあるので納得するしかありません♪
取っ手か肩掛けベルトが欲しい
釣りを趣味とする「みらどり」も、この意見には激しく賛成致します!
製造コストを下げる為、なるべくシンプルな構造にするのは理解できますが、せめて別売でも肩掛けベルトを通す穴は欲しいと思います。
キャリーカートに乗せれば持ち運びの不便さを補えますが、船釣りではそのキャリーカートを置く場所に困ります。
コレが解決すれば、釣りにも使えるコスパ最強のクーラーボックスとなるのですが…残念です💦。
氷が溶ける
クーラー容量に対して少なすぎる氷の量だと、どんな高性能クーラーボックスでも溶けるのが早くなります。
また板氷よりロックアイスの方が溶けやすいのも事実(同じ量なら表面積が多い方が溶けやすいので、小さく砕かれた氷はすぐ溶けてしまいます)。
…なので、氷や保冷剤の種類・サイズは、クーラーボックスを選ぶのと同様とても重要です。
今回の検証で、保冷力だけはズバ抜けて高いことが分かっていただけたと思うので、あとは使い方しだいですね♪
釣り用VSレジャー用クーラー比較【まとめ】
シマノ スペーザ350ウルトラプレミアム | アイリスオーヤマ HUGEL VITC20 | |
---|---|---|
価格 | ✕ 割高感あり | ○ 真空パネルで驚きの低価格 |
保冷力 | △ 高いがHUGELに敗北💦 | ◎ 価格以上の保冷力 |
気密性 | ○ 四隅に留め具あり | ○ バックルは2箇所 |
両開きフタ | ○ 取り外して洗える両開きフタ | ✕ 片開きで取り外し困難 |
本体強度 | ○ 踏んでも座ってもOK | ○ 耐荷重100kg |
重量 | △ 強度がある代償に若干重い | ○ 比較すると軽い |
水抜き栓 | ○ ワンアクション水抜き栓 | ✕ 無し |
フタの留め具 | ○ ワンアクション2ロック | △ バックルタイプ |
持ち運び性 | ◎ ハンドル&キャスターあり | ✕ 本体上部を両手で持つ |
製造品質 | ○ 日本製 全体的にクオリティが高い | △ 中国製 品質ムラあり |
釣り用VS家電メーカークーラーボックス比較【まとめ】
冷蔵庫に使用されている技術を応用した、家電メーカー アイリスオーヤマ製のクーラーボックスHUGEL。
シンプルな構造で、保冷力にのみ全振りしたコストパフォーマンスの高いモデルとなっているようです♫
商品品質や、機能面ではまだまだ改善の余地がありそうですが、釣り用ではなくレジャー用なので致し方ない面もあります。
真夏にお出かけした際、キンキンに冷えたビールを飲みたいなら…6面真空採用のHUGEL VITCでキマリですね♪
保冷剤の量(%) | 外気温ave.(℃) | 外気温max.(℃) | 最小温度(℃) | 保冷時間(h) | |
---|---|---|---|---|---|
シマノ スペーザ プレミアム350室内 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | 1.7 | 21.1 |
シマノ スペーザ プレミアム350曇車内 | 9.2 | 36.2 | 46.2 | -0.3 | 13.7 |
シマノ スペーザ プレミアム350晴車内 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | 2.5 | 7.9 |
アイリス HUGEL VITC-20室内 | 10.0 | 29.5 | 32.6 | -0.3 | 25.3 |
アイリス HUGEL VITC-20車内 | 10.0 | 34.9 | 46.6 | 1.6 | 20.7 |
アイリス HUGEL VITC-20車内 | 10.0 | 37.7 | 55.6 | -0.2 | 20.1 |