「なら氷でいいや♪」はい解決(・ᴗ・)وヨシ!
(気合入れすぎて2万文字になった事は言わないでおこう…。)
冷えない!溶ける!凍らない?
ご自宅でいつでも作れる氷から、安い保冷剤〜高価な蓄冷剤までクーラーボックスを冷却するにはイロイロな選択肢があります。
一般的な0℃保冷剤は氷と変わらない使い心地なので問題ありませんが、
がウリの超低温-16℃保冷剤の口コミを見ると、
「冷凍庫で1週間凍らせても凍結しない!」
「100均保冷剤の方が長時間冷たい」
「6時間後に比べたら、氷は残っているけど-16℃保冷剤は完全に溶けてぬるかった!」
「凍るのに時間が掛かるのにすぐ溶ける…」
という内容のコメントが多く見受けられますが、これらは全て正しい評価と言えます。
簡潔に言うと、
「-16℃のように融点降下させて冷却能力を上げると早く溶けるのは必然で(溶ける時に熱を吸収する為)、凝固点降下(=融点降下と同義)しているので凍結し難くもなる」
のです。
※融点:個体が液体に変わる温度。氷は0℃で溶ける時に熱を吸収するのですが、塩などの不純物を混ぜると-20℃まで融点は下がり、氷点下で一気に周りの熱を奪います(冷却能力UP)。
その為、短時間で比べると氷より数倍も庫内温度を下げているのですが、数時間後にクーラーボックスを開けると完全に溶けて冷えていない…という事になるのです。
また、クーラーボックスの性能差や、一緒に入れる内容物の温度、または庫内容量の割に保冷剤が少なく短時間で急速に溶け切ってしまう(=氷点下まで冷やす)事も評価が分かれる原因となります。
反対に、氷や安価な保冷剤は0℃で溶け出すので、冷却能力が低い(庫内温度が高い)かわりに長時間ジワジワと保冷するので冷却持続力が高くなります。
つまり、用途ごとに最適な蓄冷剤があり、なにをもって最強とするかは使う人次第。
この記事を読んで、今までモヤモヤしていた疑問や迷いがスッキリ解決できたら幸いです♪
SDGs
繰り返し何度でも使う事の出来る保冷剤は、ドライアイスと比較して環境に優しい冷却材と言えます。
まさに持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)と言えるのではないでしょうか?
地球温暖化防止のための取り組みとして、ドライアイスから保冷剤へ切り替えを検討される企業も多く、釣り用・レジャー用・業務用の中から様々な保冷剤を選ぶことが可能となりました。
そんな沢山ある保冷剤の中から、釣りやレジャーに最適な保冷剤はどれか…、
お金をかけずに利用出来るご家庭の冷凍庫で凍らせた【氷】との比較や、同体積で保冷時間を長持ちさせる裏技(実現可能かどうかは別として笑)をご紹介致します。
保冷力の基礎知識
単純に氷・保冷剤の「保冷力」と言われても、氷・保冷剤が長持ちする事か、保冷温度が低い事を指しているのかわかりません。
最初に氷と保冷剤の保冷力は大差無いと表現しましたが、具体的には冷却性能(保冷温度)と、冷却持続力(保冷時間)に違いがあります。
不純物の含まれていない氷を基準に、それをより低い温度で溶けたり、すぐに溶けないよう微調整したモノが保冷剤と考えれば良いと思います。
※当社従来品と比較
※一般保冷剤と比較
…など、各社微妙に言い方が異なりますし、保冷時間や冷却温度などの検証方法もまちまちでとても曖昧です。
しかし、その成分はほとんど水。融点(溶ける温度)と体積が同じであれば、どのメーカーの保冷剤も劇的な違いは無いはず…。
よく冷える!と長持ちする!は相反関係
【冷却性能を上げると保冷剤はすぐに溶け、溶け難くすると冷却性能は下がる】
基本はコレだけです!
冷却性能:クーラーボックス内を何度でキープしたいのか?
冷却持続力:どのくらいの時間内容物を保冷させたいか?
という2つのバランスです。
この2つは相反する要素なので、マイナス16℃で長時間冷却…はありえません笑。
※一般保冷剤と比べて「長持ち安心」「急速冷却」が記載されている保冷剤もあります。データに偽りはありませんが、一般的な0℃保冷剤には不利な条件の検証データが記載されており、誤解を招いているのは否めません。
保冷剤とは
氷も含めた保冷剤・蓄冷剤とは、PCM(Phase Changed Material)とも呼ばれ、物質の相変化(個体から液体になる融点)による熱エネルギーを利用しています。
0℃の融点を持つ氷や保冷剤は、相変化している間(溶けている時)は外部からの熱エネルギーを相変化しながら吸収します。
その時、氷・保冷剤の温度は融点である0℃で一定になるので、ボックス内部温度は5℃付近に維持されます。
これは、氷でも保冷剤でも同じなのですが、塩や添加剤(不純物)で融点を-15℃に調整すればボックス内をより低い温度でキープする事が出来るようになります。
また、液体をジェル状にして粘度を上げる事で溶けた後の対流を抑制したり、外側のプラスチックを厚くして(薄いソフトタイプの方が溶けやすい=早く冷やせる)溶け難くすれば保冷持続力を伸ばす事が可能です。
【冷却性能を上げると保冷剤はすぐに溶け、溶け難くすると冷却性能は下がる】
大切な事なので2回言いました笑。
体積と表面積・厚さ
氷や保冷剤などの蓄冷剤の性能を決める時、融点(溶け出す温度)の他に、体積(量)と表面積(形状)、厚さが重要なポイントとなります。
500gより1000g、1000gより2000gと体積が大きくなればそれに比例して保冷時間は長くなります。
短時間で溶けてしまう-16℃保冷剤を使用する場合は、単純に量を2倍3倍と増やせば保冷時間を長くする事が可能です。
また、実際に熱を吸収する表面積が広い方が冷却性能が高くなる為、庫内温度を急速に下げる(低温で維持する)事が可能になります(早く溶ける)。
大きな塊の氷・保冷剤1つより、同体積でもそれを半分に割った形状のモノを2枚入れたほうが冷却性能が高くなるのです。
氷をこなごなに砕いてクラッシュ氷(表面積UP)にすると、飲み物を短時間でキンキンに冷やす事が出来るのと同じですね。
さらに、同じ体積でも保冷剤を薄くすれば冷却性能は上がり溶けやすく、逆に厚くすれば冷却性能は下がり溶け難くなります。
これらを意識して保冷剤を選ぶと、必要とする保冷力の目安になると思います♬
保冷剤の種類
保冷剤にはソフトタイプやハードタイプ、体積や形状、融点の違いで実に様々な種類があります。
食品の簡易保冷剤や、100円ショップでも購入可能な氷と同じ融点のコスパ最強0℃保冷剤(融点の記載がない場合は概ね0℃保冷剤と考えて良いと思います)。
また、主にアウトドアや釣りで使われ、-16℃という超低温で溶け出す冷却性能最強の超低温氷点下保冷剤。
さらに、チルド帯(0℃付近)で輸送する為、-5℃に融点を調整された冷却性能と冷却持続力のバランスに優れた業務用保冷剤まで様々です。
それぞれの特徴を順を追って見ていきましょう。
冷却性能最強
保冷剤の融点を下げると、氷点下で溶け出すのでボックス内の温度を短時間で速攻冷却する事が可能です。
アイスクリームなどをクーラーボックスで保管するには、氷や0℃保冷剤(庫内温度は0℃以上になります)では役に立ちません。
マイナス16℃など、冷却性能特化型の超低温氷点下保冷剤が必要になります。
しかし、相変化の理屈から言えば冷却性能が高いという事は、個体が液体になるのが早い(溶けるのが早い)と同義なので、当然保冷時間は短くなります。
また、融点が低いとそれ以上の低温で凍らせる必要があるため(凝固点降下している為)、冷凍庫の冷却性能が低いと凍結させるまでの時間が極端に長くなります。
溶ける時間が早い事や凍結までの手間を抜きにすれば、クーラーボックス内の温度を氷点下でキープ可能な各種「氷点下保冷剤」が冷却性能最強と言えます!
デメリット
ご自宅の冷凍庫の大きさ(性能差)や、温度設定をエコモードにして頻繁に開け締めしていると庫内温度が-18℃より高くなり、なかなか保冷剤を凍らせる事が出来ません。
※JIS規格で冷凍庫はツースター(新鮮凍結ルームや上段冷凍室)で-12℃以下、スリースターで-18度以下に温度設定するように制定されています。冷凍室によって温度が異なるので注意が必要です。
つまり、-16℃の氷点下保冷剤を凍らせる融点まで冷やす事が出来ない(時間がかかる)のが最大のデメリットと言えるでしょう。
保冷力最強と噂の「ロゴス(LOGOS) 保冷剤 氷点下パック GTマイナス16度」などがコレにあたりますが、凍結させるのになんと36~48時間!
口コミを見ると、
という凍結に関する内容が多く見受けられます。
氷点下保冷剤を購入する前に、冷凍庫の温度設定を確認してみる必要があります(エコモードになっているとなかなか凍りません)。
また保冷持続力について、
とか、
という口コミはその通りなので仕方ありません💦。
冷却性能が高い保冷剤は、その分溶けるのが早いので冷却持続力は著しく悪くなる物理的な問題が原因なので購入前には十分注意が必要です。
冷却持続力最強
次に、冷却持続力は「裸の氷(水切り有り)」が最強と言えます(溶けた水に氷が浸らないようにした場合)。
保冷剤の場合は外側の壁を厚くしたり、内部の液体の粘度を上げて対流を抑制し溶け難くして保冷時間を伸ばします。
しかし、保冷剤は保冷容器の中で溶けた液体が凍結している個体に常に触れている為、溶けた水が氷に浸らないようにした「裸の氷」が一番持続力が高くなります。
※ペットボトルの氷は保冷剤同様、若干溶けやすくなります。
また、同じ体積なら氷・保冷剤の表面積を小さくし、本体をぶ厚くする事が保冷時間を伸ばすポイントです。
1000gの氷や保冷剤2つより、2000gの氷や保冷剤1つの方が冷却性能は落ちますが圧倒的に「溶け難く」なります。
クーラーボックス内の温度を6〜8℃程度で維持したい場合は、なるべく大きな塊の氷を使う事が冷却持続力UPに繋がります。
ボックス内の温度を低めに維持する必要が無く、長時間冷やしておきたいなら「大きな塊の水切りした裸の氷」が冷却持続力最強と言えます!
水と空気の熱伝導率
水を入れて凍らせた3本のペットボトル。1本はそのまま、もう1本は下の方に、残りの1本にはまん中あたりに穴をあけて、とけた水が外へ流れるようにします。さて、どのペットボトルの氷が一番先にとけてしまうでしょう。
正解はAの穴を開けなかったペットボトルが一番先にとけてしまいます。
これは、水が空気より20倍以上熱伝導率が良い事を示す実験です。
※0℃の水の熱伝導率は0.569 [W/m K]。同じく0℃の空気の熱伝導率は0.0241 [W/m K]。
氷が水に浸かっていると、空気より熱伝導率の高い水に熱を奪われ溶けやすくなります。
つまり、保冷剤はどんなに溶け難いよう調整しても、保冷容器がネックになって裸の氷に保冷持続力で勝てないのです。
逆に、なるべく水に浸る面積の少ないCは最後まで氷が残る事になります。
釣りで使う場合
余談ですが、釣りで使用する際は、氷締め(海水と氷でキンキンに冷やした海水氷で活き締めする)で魚を一気に冷やした後は水を抜いて持ち帰った方が氷持ちは良い事になります。
その際、魚が氷・保冷剤に直接触れると氷焼けしてしまうので、魚だけジップロックや保冷袋に入れるなどして処理すれば100点満点です♪
魚を冷やすのに、庫内温度-10℃のクーラーボックスに入れるのと、5℃の海水氷で冷やすのでは熱伝導率の関係で(水は空気より20倍伝わりやすい)海水氷の方が痛みやすい内蔵を速攻冷却が可能となります。
鮮度が命の魚を持ち帰る際には、氷締めした後に血抜きなどの処理をして海水を抜いてから保冷袋に入れて持ち帰ると良いでしょう。
デメリット
冷却性能(保冷温度)を犠牲にして冷却持続力を伸ばしているので、低温で保存したい食材や鮮魚には適さないと言えます。
また、使用するクーラーボックスの断熱性能が悪かったり(安価なレジャー用クーラー)、外気温が高い時は常に庫内温度が10℃以上で推移する事も予測されますので、
と感じる事があるかもしれません。
痛みやすい食材の場合は十分注意が必要です。
それでも0℃で相変化するのですから、ご使用のクーラーボックスの15〜20%の氷・保冷剤を入れれば概ね5〜8℃前後に保たれると思います。
心配な場合は多目の氷・保冷剤を用意する事をおすすめ致します♪
保冷力バランス型
実際に釣りやレジャーで使用するなら、「みらどり」が最強だと考えているのが業務用-5℃保冷剤「メカクール」です。
氷点下保存したいわけではないが、クーラーボックス内を冷蔵庫のチルド室に近い温度(0〜3℃)にキープしたい時に重宝します。
外気温の影響を考慮して、-5℃を融点とする保冷剤ならチルドに近い低温を長時間保つことが可能です(ご使用のクーラーボックスの断熱性能に左右されます)。
鮮度を重視する釣った魚を保冷する場合や、痛みやすい食材を保存するのに最適な保冷力(冷却性能と冷却持続力)のバランスが良い保冷剤です。
再凍結も簡単
業務用の-5℃保冷剤「メカクール」の凍結時間はおおむね12時間程度。
一般的な保冷剤が約10℃の温度差で凍結するのに対して、メカクールは4〜5℃の温度差で凍結するよう調整されています。
つまり-5℃が融点のメカクールは、ツースター(-12℃)の冷凍室でも凍結させる事が可能となります。
一般的なブルーの0℃保冷剤の再凍結は6〜10時間、-15℃以上の超低温保冷剤は24時間〜48時間なので凍らせる手間も省けます。
冷却性能と保冷持続力のバランスの取れた使いやすい保冷剤だと思います♪
●ボックス内を早く冷やしたい!あるいは氷点下で維持したい場合は融点の低い-15℃氷点下保冷剤が最強
●逆に、氷・保冷剤の持ち(持続力)が必要な場合は融点0℃でじっくり冷やす氷・0℃保冷剤が最強
●両者のバランスを最適に調整した-5℃保冷剤が保冷力(バランス)最強と定義します。
保冷力を上げる方法
一番簡単なのが、保冷剤の量(体積)を増やす事です。
一般的にクーラーボックスの保冷力は氷・保冷剤の量が決め手になります。
どんなに断熱性能の高い6面真空断熱パネル採用の最強クーラーボックスでも、氷・保冷剤が無い(少ない)ならただの箱…。
ダイワ・シマノさんがカタログで公示している保冷力の目安(キープ値やI-CE値)は、クーラーボックス容量の20〜25%の氷で計測されています。
つまり、35Lのクーラーボックスに必要な氷・保冷剤の量は7000〜8750gです。
コンビニの板氷はだいたい1700gなので約4枚分。実際にこんなに氷を入れている仲間を見たことがありませんケド笑。
日帰り釣行であればそこまでの氷・保冷剤は必要ありませんが、クーラーボックスの断熱性能が低ければ(安価なレジャー用)、20%でも氷・保冷剤が持たない事があります(外気温にダイレクトで影響される為)。
保冷力UPの基本
クーラーボックス内の温度や、食材の温度をあらかじめ下げておく事が保冷力UPの鉄則です。
保冷剤の熱を奪うのは、庫内温度や一緒に入れた食材の温度が高ければその分早く溶ける事(保冷力DOWN)に繋がります。
冷却性能の低いペットボトル氷の場合は、庫内温度や食材の温度が高いと10℃以下にならない事もあるので注意が必要です。
常温の食材をクーラーボックス内に入れる場合はご注意下さい。
逆に、凍らせた飲み物をクーラーボックスに入れると、それ自体が保冷剤の変わりになるので保冷力UPするのでオススメです。
氷・保冷剤を長持ちさせる裏技
氷・保冷剤を沢山入れれば保冷力が上がるのは当然ですが、魚や食材など内容物を入れる隙間が少なくなってしまいます。
そこで、同体積の保冷剤で、保冷時間を3倍長持ちさせる唯一の方法がコチラ👇
ご家庭にある一般的な冷凍庫の温度は−18℃前後です(最強に設定して-20℃)。
※「みらどり」家の冷凍庫は経年劣化で-16℃までしか冷えませんケド💦。
しかし、この冷凍庫で凍らせれば-60℃まで氷・保冷剤を冷やす(蓄冷させる)事が可能です!
製造元のダイレイさんに問い合わせた所、
「水から氷を作るとコンプレッサーを痛める※ので、家庭用の冷凍庫で一度凍らせたモノを-60℃まで冷やせば溶けにくい氷になります」
との事でした♪
※水温20℃の水を直接入れると、-60℃までの温度差が80℃となり、コンプレッサーが働き続けるので寿命が短くなる。一度家庭用の冷凍庫で氷にした-18℃を-60℃(温度差約40℃)まで冷やす事は可能だそうです。
はい、現実的ではない方法ですので却下ですね笑💦。
3倍長持ちする…?
ただしこの場合、-60℃の氷・保冷剤が-18℃の家庭用冷凍庫で作った温度になるまでの間長持ちする…ので、単純に冷却持続力が3倍になるわけではなさそうです。
-60℃で急速に庫内を冷やしてしまうので、その分溶けるのが早くなるのがその理由だと思います(温度差が大きいほど溶けやすくなる)。
「みらどり」が作った-16℃氷の庫内温度推移を見ると、初めに急速に庫内を冷やし、氷点下になった後急速に温度変化が鈍くなります。
そのタイミングが氷が融点0℃に到達したと予測すると、概ね3、4時間後。
-16℃が0℃になるのが4時間とすると、-60℃が-16℃になるのにかかる時間を予測すると11時間程度は長持ちする…のではないでしょうか?
あくまで予測値です💦。実際に実験してみたいのですが…-60℃冷凍庫なんて買えませんからぁ〜残念!笑。
コンビニの板氷の温度
ちなみに、一般的な家庭用冷凍庫は-18℃前後ですが、知り合いの店員さんに聞いた所コンビニの板氷が入っている保冷庫は-30℃に設定されているそうです(アイスの入ってるゴンドラは-18℃)。
板氷の温度はコンビニによって違いがあるかもしれませんが、-30℃から-18℃になるまでの時間がご家庭で作った氷より3時間程度長持ちする…と予測出来ます。
その際、ビニールから出して溶けた氷の水に浸らないようにすれば氷持ちは良くなります。
ただし、海水氷で氷締めするなら塩分濃度が下がってしまうのでビニールのまま海水を冷す必要があるので注意が必要です。
長持ちはするけれど…
ちなみに、氷・保冷剤を長持ちさせる方法として、アルミホイルやタオルで包む、はたまた保冷バックに入れる…等の方法もあります。
実際これらのやり方で氷・保冷剤の持ちが良くなる事は確かです。
しかし、闇雲に氷持ちを良くする事はクーラーボックス内の温度上昇を招きます。
です。
食材を冷やす事が目的なのに、あまり氷持ちに拘ると本末転倒になりかねないのでご注意下さい♬
透明な氷を作る
家庭で作る氷は白く濁っており、コンビニで購入する透明な氷と比べて溶けるのが早いですね。
氷屋さんが売っているような綺麗な溶けにくい氷を作るなら、空気や不純物の入っていない純水でゆっくりと冷やして作れば良いのですが、
水道水を沸騰させて→低温で凍らせて→途中で凍り難い上澄み(不純物含む)を捨てて→純水を補充して…。
これで保冷力が3倍アップするなら頑張れますが、そんな事はありえない事は容易に想像出来ます笑。
そこまでするなら、ちゃんと冷却性能と冷却持続力を調整された「保冷剤」を使う「みらどり」です♬
冷却性能を上げたい
融点を下げて冷却性能を上げる以外に、氷・保冷剤の表面積を多くする事が冷却性能UPのポイントです。
つまり、2000gの保冷剤1つより、500gの保冷剤4つの方が同じ保冷剤でも冷却性能はUPします(保冷時間は短くなります)。
また、氷の場合「細かく砕く」事で表面積を稼ぐ事が可能なので、必要な時に冷却性能を瞬時に上げる事が可能です♫
当然冷却時間は短くなりますが、保冷剤には出来ない瞬間冷却テクニックの1つですね。
単純に、氷・保冷剤の数(量)を増やすだけでも表面積は増えるので冷却持続力だけでなく、冷却性能も上がるのは言うまでもありませんね。
前述の-60℃の氷なら急激に庫内温度を下げますが(冷却性能爆上がり)、-18℃になった後は普通の氷・保冷剤と同じ冷却性能になります。
※ダイレイの冷凍庫を買えないので、この方法は除外します笑。
保冷力検証
それでは実際に、各種蓄冷剤を使用した冷却性能と冷却持続力の検証をしてみたいと思います。
完全に同じ条件で同時に検証するのが理想ですが、そんなに沢山同じクーラーボックスを持ちあわせておりません笑。
そこで、極力外気温の影響を受け難い、現役最強の鮎用クーラーボックス「下野 鮎真空クーラー 14ℓ」を使いました。
平均外気温が微妙に異なりますが、真空断熱パネルの熱伝導率は0.002〜0.008(W/m・k)。
断熱性能が高いステン真空クーラーを使用した室内での検証なので、1、2℃の温度差は気にするほどの誤差にはならないと思います。
冷蔵庫と同じ温度をキープ
実際に知りたいのは、冷蔵庫と同じ10℃以下の温度を何時間キープ出来るか?だと思うので、クーラーボックス内の温度が10℃になったら終了としました。
冷蔵庫のJIS規格で10℃以下と規定があるのは、ある程度雑菌の繁殖を遅延させる温度が10℃以下だからだそうです(停止させるには-15℃以下の低温冷凍が必要)。
外気温の影響はほとんど考慮されない条件での検証です。素人実験ですが、ある程度蓄冷剤の比較データとなると思います♬
-15℃保冷剤1000g
表面温度:-16℃
外気温平均:22.6℃
庫内温度:23.5℃からスタート
最小温度:-9.6℃
平均温度:-3.2℃
10℃到達時間:19時間30分
まさに冷却性能最強です!
最小温度-9.6℃に到達した後も、平均温度-3.2℃を下回る低温でキープしています。
保冷剤が溶けて0℃以上になったのが約15時間後。
そこからは急激に温度が上昇していますので、保冷持続力には期待が持てません。
庫内温度を一気に冷やしたり、アイスなどを氷点下で運びたい時には最適ですね♪
ただし、再凍結させるのに24時間が必要です。
「みらどり」の経年劣化した軟弱冷凍庫では、表面温度16度に達するのに丸2日以上掛かったのは言うまでもありませんね…涙。
-5℃保冷剤1000g
表面温度:-16℃
外気温平均:22.5℃
庫内温度:21.8℃からスタート
最小温度:-3.5℃
平均温度:2.6℃
10℃到達時間:30時間04分
次に業務用-5℃保冷剤の検証です。
スタートしてすぐ急速に温度が下がり、氷点下3.5℃に到達。
その後ジワジワと温度が上がり、約6時間後に0℃になりました。
実際に食品を入れれば熱を奪われるので、6時間も氷点下になる事はないと思います。
平均は2.6度ですが、約16時間40分後まではそれより低い温度でボックス内を冷やすことが出来ています。
一般的な氷や0℃保冷剤より低い温度を長時間キープする事が出来る−5℃保冷剤は、冷却性能と冷却持続力を併せ持ち、釣りやキャンプには最適な保冷剤だと考えます♬
-5℃保冷剤1000g+水1L
表面温度:-16℃
外気温平均:21.8℃
水温:19.2℃
庫内温度:22.3℃からスタート
最小温度:2.3℃
平均温度:5.0℃
10℃到達時間:21時間28分
熱伝導率が高く、対流により温度上昇が早くなる3%の塩水を1L入れて検証してみます。
朝7時にスタートし、一度も氷点下にならず21時間20分後に10℃に到達して終了。
水無しの時より約8.5時間ほど早く10℃になりましたが、クーラーボックスを開けなければほぼ一日10℃以下を維持出来るので十分な気もします。
魚を締める際、低温で一気に内蔵まで冷やすことが重要なので、あらかじめ氷水を作れるこの方法も悪くないかもしれませんね。
保冷剤+水を入れた場合の保冷力の参考になれば幸いです。
※注意:保冷剤が水に浸かっている面積が多いと水温が低下するかわり、保冷持続力は落ちるので注意が必要です。
24時間後の水温
21時間後に庫内温度10℃を超えましたが、24時間後に開けて水温を計測したところ7.2℃でした。
庫内温度は10℃を超えていますが、水温は10℃以下をキープしているので魚の「氷締め(キンキンに冷やした氷水で魚を締めて鮮度を維持する方法)」などは有効かもしれません。
もちろん、真水では浸透圧の関係で身が水っぽくなるので海水氷か、魚の体液濃度0.9%より高い3%程度の塩水にする事が条件です。
-0℃保冷剤1000g
表面温度:-16℃
外気温平均:23.5℃
庫内温度:23.2℃からスタート
最小温度:-3.8℃
平均温度:5.0℃
10℃到達時間:28時間16分
2時間16分後に0℃になり、その後平均温度5℃前後での推移が長いですね。
冷蔵庫のJIS基準が10℃以下なので、冷却性能も冷却時間も問題ないレベルです。
保冷持続時間は-5℃保冷剤より1時間48分ほど短いのですが、外気温が高かったのが原因ですね。
平均温度が若干高いのは冷却性能が低い事の表れですが、後述のペットボトル氷より低温で推移しているので「安くても保冷剤」と言った所でしょうか…。
ただし、断熱性能の低いクーラーボックスや、外気温が異常に高い場合などはもう少し高い温度で推移すると考えられます。
真夏に飲み物がキンキンに冷えている…とは感じられない温度ですね。
一番流通している0℃保冷剤。
コスパは最強なので、多目に入れれば保冷力は問題ない事がわかりました♪
ペットボトル氷1L
表面温度:-15℃
外気温平均:22.4℃
庫内温度:24.1℃からスタート
最小温度:3.8℃
平均温度:8.0℃
10℃到達時間:40時間30分
巷では「氷持ち最強!」と噂のペットボトル氷での検証です。
最小温度が3.8℃になったあと、少し高目の平均8.0℃付近をじわじわと推移。
10℃までの保冷持続時間は約40時間30分。
0℃保冷剤より約12時間長い結果となりました!
ただし、庫内温度が8℃付近とかなり高めで安定しているので、冷却能力としては少し不満のある数字です。
食材を沢山詰め込んだり、外気温が高かったり、クーラーボックスの断熱性能が低ければ…庫内温度が10℃に到達する時間は極端に早くなると予測出来ます。
瞬間的に海水を冷やしたり、キンキンに飲み物を冷やすには冷却温度が物足りない気がします…。
裸の氷1L(水切り)
表面温度:-15℃
外気温平均:23.2℃
庫内温度:23.2℃からスタート
最小温度:2.1℃
平均温度:6.4℃
10℃到達時間:40時間41分
溶けた水に氷が浸らないよう、ザルの上に置いた裸の氷1Lの保冷力検証です。
氷が大きなうちは庫内温度を0℃保冷剤に近い6.4℃以下でキープしています。
さらに、氷の持ちも冷却性能の低いペットボトル氷1Lより11分長い40時間41分にて10℃到達です!
凍らせる為のバットから氷を取り出す際、流水で溶かしたので表面温度-15℃でのスタートでしたが、平均保冷温度を低く保ちながら保冷持続力も最長となりました!
溶け出す水の処理が面倒ですが、一番保冷時間が長いのは「裸の氷1L(水切り有り)」という結果となりました♬
裸の氷1L(浸水あり)
表面温度:-16℃
外気温平均:23.2℃
庫内温度:24.7℃からスタート
最小温度:5℃
平均温度:8.2℃
10℃到達時間:32時間39分
最後に氷をそのままクーラーボックスに置いた場合(溶けた水に氷が浸水)の保冷力を測定してみます。
溶け出た水に氷が浸ると、空気の約20倍のスピードで熱を奪われるので庫内温度はさほど下がらず、保冷持続力もペットボトル氷より短くなりました。
氷水で魚や食材を冷やすなら熱伝導率の関係で効率よく短時間で冷却可能ですが、「氷持ち」を考えたら溶けた水はこまめに抜くことが必要だとわかります。
冷却性能も、冷却持続力もペットボトル氷に敵いませんでしたが、裸の氷の場合には氷を細かく砕けば瞬間的に冷却性能をブースト可能です。
クーラーボックスを冷やす蓄冷剤として考えた場合、保冷剤の方が使い勝手と保冷力が優れている為、あまりオススメ出来ない選択肢と言えそうです。
検証結果【まとめ】
以上の検証結果をまとめると、次のような表になります。
今回の検証で使用した蓄冷剤の量はいずれも庫内容量の約7%です。
単純に倍の15%にすれば、冷却持続力は約2倍になります(冷却性能は2倍にはなりませんが、表面積が増えた分だけ若干上がります)。
ただし、実際に0℃以上の食材と一緒にクーラーボックスに入れた場合、蓄冷剤より温度の高い食材等に熱を奪われるので今回検証した保冷力より短くなりますのでご注意下さい。
●冷却持続力最強:最小温度2.1℃、40.5時間後に10℃に到達しボックス内の平均温度は6.4℃をキープしている裸氷を水切り
●保冷力(バランス)最強:最小温度-3.5℃、30時間後に10℃に到達しボックス内の平均温度は2.6℃をキープしてた-5℃保冷剤
※この表は👉にスクロールします👉
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-15℃保冷剤:Astage(アステージ) ガツンとこおるくん(ハードタイプ) 1000
-5℃保冷剤:関東冷熱工業 業務用保冷剤 メカクール® -5℃ 1000g
-0℃保冷剤:ASTAGE(アステージ) I.BEAM クールインパック ハード 1000G
今回検証に使用した保冷剤は、みらどりが10年以上使い続けた安価な-0℃保冷剤と、6年前に購入したものの上手く凍結せず数回使って放置した-15℃超低温保冷剤、そのかわりに購入し現在メインで使用している業務用-5℃保冷剤です。
冷却性能と冷却持続時間を参考に、保冷剤と使用する量を決める参考にして下さい♪
保冷剤の必要量
今回は14Lのクーラボックスに1000gの氷・保冷剤で検証を行ったので庫内容量約7%の割合となります。
JIS規格の保冷力の簡便法では、40℃の恒温槽で25%の氷で検証をする事になっています。
実際にお使いになる場合は、外気温や断熱性能を考慮して、10%〜15%の氷・保冷剤を入れるのが一般的だと思います。
あまり大きなクーラーボックスだと、入れる保冷剤の量も沢山必要になるので、
…場合もあります笑。
また、クーラーボックスは保冷剤が無ければただの箱…。
庫内容量の10〜15%の氷・保冷剤を入れて、残りが本当の容量となるのでご参考にして下さい。
●10Lのクーラーボックスなら1000〜1500g(残容量8.5L)
●20Lのクーラーボックスなら2000〜3000g(残容量17L)
●30Lのクーラーボックスなら3000〜4500g(残容量25.5L)
保冷剤2倍で保冷時間約2倍
表面温度:-16℃
外気温平均:22.3℃
庫内温度:24.0℃からスタート
最小温度:-7.8℃
平均温度:3.7℃
10℃到達時間:57時間01分
0℃保冷剤1枚1000gの保冷時間は28.5時間なので、キッチリ冷却持続時間は2倍になりましたね。
また、庫内平均温度は1枚の5.0℃に対して3.7℃。2枚にしても融点0℃で溶けるのは変わらないので、冷却性能は表面積が増えた分だけ若干上がっています。
どんな高価な保冷剤を1枚買うより、同じ価格でコスパ最強0℃保冷剤を2枚、3枚と増やす方が圧倒的に保冷力が上がる結果となりました!
あまり安価な保冷剤は品質の心配があるので、10年使っても未だ現役ASTAGE(アステージ) I.BEAM クールインパック ハード 1000Gがオススメです。
クーラーボックスに入れる食材の量は減ってしまいますが、保冷剤が無ければ(少なくても)タダの箱…。
保冷剤の量は、多いくらいがちょうど良いと思います♪
という方は、とにかく量を増やしましょう!
冷凍庫の節電にもなる
ちなみに、大型クーラーボックス用に大量の保冷剤を常時冷凍庫にストックしている「みらどり」ですが、節電対策にもなる事をご存知でしょうか?
松野官房長官が記者会見で今夏の節電への協力について説明された中で、「冷蔵庫に食品を詰め込み過ぎず、設定を強から中に下げる」との発言がありました。
一般社団法人 日本冷凍食品協会HP 「冷凍庫内の冷凍食品の詰め方について」より
しかし、冷凍庫内の場合は冷凍食品を8~9割を詰めた方が互いに冷やし合い、節電につながります。
「冷蔵庫内は空間をあけ、冷凍庫内は隙間を空けない」「冷凍庫の扉開閉は素早く行う」ことが大切です。冷凍庫内の温度は-18℃以下を保つことで、冷凍食品をおいしく召し上がることができます。
一般的に冷蔵庫は7〜8割程度が冷気の周りも良く節電に繋がり、逆に冷凍庫は8〜9割詰め込んでおくと食材同士が互いに冷やし合う為効率が良いのです。
ただし、凍らせなくても良い食材を隙間を埋める為に無理に凍らせるのは節電にはなりません(温度差が無くなるまで冷凍庫が食材を冷やそうとして稼働時間が長くなる)。
そこで、保冷剤の置き場所として冷凍庫がぎゅうぎゅうに詰まるよう常に入れて置く事で、日常の節電対策と、不意の停電による庫内温度の上昇を抑えられます。
と、ご家族に言われたら「節電」というパワーワードで乗り切りましょう笑。
用途別の選び方
クーラーボックス内の温度を、何度で何時間キープしたいかによって最適な保冷剤は異なります。
もちろん、クーラーボックス自体の断熱性能によって保冷時間は3倍以上差がついてしまいますが、その分保冷剤を3倍多く入れるなどの対処をすれば問題ありません。
あくまで今回検証した数値は、クーラーボックス最強のステン真空クーラーを使用した保冷力なのでご参考程度にお考え下さい。
釣り(日帰り釣行)
早朝自宅を出発し、家に帰るのは夜遅く…。
日中は日陰一つない炎天下に晒される釣りに求められるのは急速冷却ではなく、冷蔵庫並の温度をなるべく長い時間キープする事。
魚の種類によっては足の早い(鮮度が落ちやすい)モノもあり、氷水で締めた後の庫内温度は以外と重要です。
さっきまで泳いでいた釣りたてピチピチの鮮魚を美味しく食べるなら、コンビニの板氷やペットボトル氷ではなく、冷却性能と冷却持続力の高い-5℃保冷剤が最適です。
家を出る時、クーラーボックス庫内容量の10〜15%の-5℃保冷剤を入れておけば、帰る頃まで保冷力はしっかりキープ!
一般的な釣具店で販売されている-15℃保冷剤ではなく、-5℃保冷剤が最適だと考えます♪
ボックス内を2〜5℃以下でキープしたい
「みらどり」愛用の-5℃保冷剤メカクール1000gです。
取説には、「凍結すると色が変わります」とあり、写真のようにハッキリと凍っているのが見える化されます♫
中の液体にとろみ(粘度)はなく、サラサラで水のような流動性があるので、保冷持続力より冷却性能に味付けした業務用-5℃保冷剤です。
同じ1000gでも、保冷容器が大きく薄い為「しっかり冷える事」に重点を置いたまさにプロの業務用という感じ(クーラーボックスによっては入れ難いかもしれません)。
少々お高いのが気になりますが、「みらどり」は5年以上使っていますが未だ現役。
基本的に保冷剤には使用期限が無い為、繰り返し使えるのでエコだと思います笑。
※外傷による破損・外容器の経年劣化等は考えられます
デイキャンプ(日帰り)
お昼で食材が空になる日帰りキャンプなら保冷持続力は半日持てば十分です。
クーラーボックスの性能と外気温を加味しても、氷や0℃保冷剤でも余裕で間に合うでしょう。
ただし、どうしてもアイスを野外で食べた場合は-15℃の氷点下保冷剤の出番となります♪
※断熱効果の薄い安価なクーラーボックスの場合は数時間で溶け切ってしまうので注意が必要です。
また、どのような保冷剤でもお昼までなら溶ける心配は無いと思いますが、冷却性能が低いペットボトル氷や氷だけでは飲み物はキンキンに冷えません。
昼食のバーベキューでギンギンに冷えたビールを飲みたければ…短時間でも氷点下を維持出来る-15℃の氷点下保冷剤がおすすめです!
ただし、食材が凍らないよう保冷剤の配置に注意が必要です♬
ボックス内を氷点下でキープしたい
とにかく「みらどり」宅の冷凍庫ではなかなか凍らない-15℃保冷剤…💦。
購入した当時は、冷蔵庫の温度設定など知らず「使い物にならない保冷剤」として釣具部屋の肥やしと化していました笑。
最近になって、冷凍庫の温度設定に気づいた為なんとか2、3日で凍結させる事が出来るようになりましたが、食材を超低温で保存する必要が無いので検証で使った後は元通りお蔵入り…。
前述のように、キャンプなどでアイスクリームを保存するシチュエーションでたま〜に出番があるかないか…ないか笑。
泊まりで釣り・キャンプ
冷却持続力が必要なシチュエーションですね。
保冷持ち最強の裸の板氷(水切りあり)や溶けにくいペットボトル氷・0℃保冷剤を可能な限り詰めるしかありません。
庫内容量の20%以上の保冷剤を入れ、頻繁にクーラーボックスを開け締めしなければ48時間くらいは保冷時間は伸ばせます。
とにかく溶けにくい氷・保冷剤を大量に使用する事が長時間保冷力をキープするポイントです。
もちろん、断熱性能に優れたクーラーボックスを使用する事は保冷力維持にはかかせませんが、保冷剤の量でカバーする事が重要です。
夜は外気温も下がるので、日中を乗り切れば1泊程度の釣り・キャンプはなんとかなります♫
翌日の氷の量を見て、コンビニで板氷を買い足せば連泊でも安心です!
ボックス内を5〜8℃付近でキープしたい
氷・ペットボトル氷よりも庫内温度を低く保てる、コスパ最強の0℃保冷剤。
この手の保冷剤は何故か色が青い事が多く、凍結しても完全に色が変わらないので見分けがつきにくいのがたまにキズ。
この写真は、青と白い所がありますが、表面温度はしっかり-16℃になっています。
普通の氷よりは冷却性能が高いので、少しでも温度を低くキープしたいなら0℃保冷剤を大量に詰め込みましょう!
ただし、クーラーボックスの庫内容量が減るのと、それ以上に冷凍庫が大量の保冷剤で占拠されるので、日常使いの冷凍品が入らなくなる方が厄介かもしれません笑。
※その際は、「節電に効果あり」というパワーワードを連発しましょう笑。
コンビニの板氷とうまくミックスして、極力クーラーボックス庫内容量の15%以上の氷・保冷剤を確保しましょう♪
間違いだらけの保冷剤選び【まとめ 】
結果的に上記2つの冷却性能と冷却持続力のバランスを最適に調整された-5℃保冷剤が「保冷力(バランス)最強」と言いたいのよね?!
今回は、釣りやキャンプで無くてはならない保冷剤選びについてご紹介致しました。
基本的にどこのメーカーの保冷剤でも、融点が同じであれば保冷力については大差ないと考えられます。
あとは形状や、価格でお選び頂けば問題ありませんが、チルド付近の温度で運搬可能な保冷剤はプロが使う業務用の-5℃保冷剤「メカクール」だけだと思います♪
一般的な保冷剤にありがちな、半凍結での失敗(冷却不足)を無くすための色による「見える化」も業務用ならではですね!
もちろん、コスパ最強の0℃保冷剤をクーラーボックス容量の15〜20%入れるだけで保冷力アップには十分です。
本当の保冷力はクーラーボックスの性能に依存しますが、おおよその目安としてご参考くだされば幸いです♬
冷却性能:クーラーボックス内を何度でキープしたいのか?
冷却持続力:どのくらいの時間内容物を保冷させたいか?
●ボックス内を早く冷やしたい!あるいは氷点下で維持したい場合は融点の低い-15℃氷点下保冷剤が最強
●逆に、氷・保冷剤の持ち(持続力)が必要な場合は、融点0℃でじっくり冷やす氷・0℃保冷剤が最強
●両者のバランスを最適に調整した-5℃保冷剤が保冷力(バランス)最強と定義します。
●10Lのクーラーボックスなら1000〜1500g(残容量8.5L)
●20Lのクーラーボックスなら2000〜3000g(残容量17L)
●30Lのクーラーボックスなら3000〜4500g(残容量25.5L)
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-15℃保冷剤:Astage(アステージ) ガツンとこおるくん(ハードタイプ) 1000
-5℃保冷剤:関東冷熱工業 業務用保冷剤 メカクール® -5℃ 1000g
-0℃保冷剤:ASTAGE(アステージ) I.BEAM クールインパック ハード 1000G
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
(:D)┓ペコリンチョ
検証に使用したアイテム
今回の検証で使用したクーラーボックスと温度計はこちらです👇
保冷剤の性能を100%発揮する為には、クーラーボックスの保冷力が最重要!
クーラーボックスについて、保冷力の真実はコチラの記事をご参照下さい👇
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またコスパ最強の6面真空断熱パネル採用、家電メーカー アイリスオーヤマのクーラーボックスガチンコ対決はコチラの記事でご確認下さい👇
みらどり クーラーボックスマニアの「みらどり」です♫検証の為に家電メーカー6面真空断熱モデルHUGEL VITC-20を購入し、自宅にあるクーラーボックスの総容量が200Lを超えました💦。停電や災害時にはさぞ役に立つ事でしょ[…]